2009年4月21日 Vol106
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


 「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
 操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。


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 海外救済に係る平成20年度の加入実績と事故内容について        

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 平成20年度の海外救済事業の引受隻数は、
以下のとおり前年度に比べ17%増となっています。
  平成20年度   492 隻
  平成19年度   419 隻
    対前年度比    117 %
 
 なかでも、かつお・まぐろ漁船の加入実績は、127隻
(対前年度比249%)で大幅に伸びています。
 このように加入が増加した要因は主に2つあげることができます。

 一つはまぐろ延縄漁業の国際機関の資源管理強化や外国の200
海里内で操業する際の相手国の取り締まり強化などの動きがあげら
れます。また、外国の200海里内で臨検を受けた場合には、漁船
側には違反がなくても、先方政府との間で裁判等になる可能性があ
ることから、水産庁が関連する保険に加入するなどの措置を講ずる
よう資源管理部長名(平成21年2月10日付、20水管第2314号)
で関連業界あて通知したことが大きいと思われます。

 さらに、もう一つは平成19年度に掛金の見直しを行い、平均
約20%の大幅な引き下げ及び無事故割引率の引き上げ(15%を
20%に)などを20年度から実施したことがあげられます。
 一方、平成20年度発生した事故件数は2件で、以下のとおり
外務省・水産庁などのご尽力もいただき早期解決に至りました。

1.ミクロネシアだ捕事件
 本船は、漁業協定違反の嫌疑で、ミクロネシア連邦及びヤツプ州
政府の刑事訴追及び民事賠償請求を受ける。弁護士を通じて交渉し
た結果、過怠金の支払いなどで和解し、約2週間後に解放された。

2.ロシアだ捕事件
 本船は、ロシア警備艇の臨検を受け、だ捕される。ロシア側から
損害賠償金等の請求を受ける。弁護士を通じて交渉した結果、合理
的な保証金を提供し、約2週間で解放された。

                                         漁船保険中央会
                   
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                 (社)農林放送事業団
           H P: http://www.agriworld.or.jp
           FAX:03−3585−5728         
                                                     
                    漁船保険中央会
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