2009年5月26日 Vol109
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


 「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
 操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。


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       日ロ漁業合同委員会第25回会議の結果について        

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1.日ロ漁業合同委員会第25回会議は、3月10日から3月24
日までの間、モスクワにおいて、日本側から宮原正典水産庁資源管
理部審議官ほかが、ロシア側よりベリャエフ・ロシア連邦漁業庁科
学・教育局長ほかが出席して開催されました。

2.本協議では、毎年、我が国200海里水域においてロシア系さ
け・ますを漁獲する我が国のさけ・ます漁業の操業条件について協
議されると共に、両国が加盟している国際機関における協力及び漁
業分野における科学技術協力等について議論が行われています。

3.今次協議は以下の内容で妥結しました。
(1)2009年に日本漁船が日本200海里水域内で漁獲する
ロシア系さけ・ますの漁獲量の上限量を
2,855トン(前年3,005トン)、
うちしろざけの漁獲量は300トン(前年同)、
からふとますの漁獲量は2,555トン(前年2,705トン)。
なお、日本海側は当該年が奇数年であり、不漁が見込まれることか
ら出漁はしない。

(2)日本200海里水域内を回遊するロシア系さけ・ますの保存
への協力の一環として、日本側はロシア側に対し、3.64億円を
下限とし、4.257億円を上限とする額に相当するさけ・ます再
生産のための漁業協力費を支払う(前年下限3.71億円、上限
4.46億円)。実際の支払額は漁獲実績に応じて決定される。
(昨年は3.81億円)

(3)今回の協議において日本側は、長期に渡るさけ・ます魚価の
低迷等の影響で我が国さけ・ます漁業者の経営状況は非常に厳しい
状況にあり、出漁希望者も昨年からさらに減少することから、漁業
協力金の削減を主張しました。一方、ロシア側は、昨年の燃油高騰
は解消したことを指摘し、ロシアが行っているさけ・ますの再生産
のために必要な経費の負担を従来同様求めてきました。

(4)他方、日ロ双方の科学者は、北洋のサケマス資源の状況が良
好であることで見解が一致しており、日ロ双方の共同調査の継続が
重要であることについて確認されました。

4.今年の交渉結果は上述のとおりとなりましたが、関係漁業者の
皆様におかれましては、例年同様、安全な操業の確保に努めて頂き
たいと考えております。また、最後になりましたが、皆様のご健勝
と、ご安航をお祈り申し上げます。


                                         水産庁国際課
                   
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                 (社)農林放送事業団
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                    漁船保険中央会
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