2009年7月3日 Vol114 
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


 「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
 操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。


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  全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)年次会合の結果について      

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 平成21年6月8日から12日まで、ラホヤ(米国)において全米熱帯
まぐろ類委員会(IATTC)年次会合が開催されました。IATTCは、東部
太平洋におけるまぐろ類の保存管理措置について決定し、実行する
地域漁業管理機関です。今回の会議には、IATTC加盟国として、
日本、韓国、米国、スペイン、フランス、コスタリカ、パナマ、
エルサルバドル、グアテマラ、エクアドル、メキシコ、ニカラグ、
ベネズエラ、ペルー、コロンビアが、また協力的非加盟メンバー
としてカナダ、EC、台湾、ベリーズ、キリバスが出席しました。
なお、中国も協力的非加盟メンバーですが欠席しました。

 IATTCでは、2007年6月の年次会合以降、5回の会合が開催され、
メバチ・キハダの保存管理措置について議論されましたが、科学
的に求められる規制の強化が自国漁業に与える影響が大きすぎる
とする一部の国の反対により合意することができず、2008年は
メバチ・キハダに対する保存管理措置がないままに終了するとい
う異常事態となっていました。このため、今回の会議で保存管理
措置が合意できなければ、IATTCの存在意義が問われかねないと
して、多くの出席国が活発な議論を行った結果、暫定的ではあり
ますが、2009年から11年にかけてのメバチ・キハダの保存管理措置
が以下のとおり合意されました。

【まき網漁業】
(1)全面禁漁措置(2007年までの42日間禁漁からの拡大)
2009年:59日間(8月1日〜9月28日又は11月21日〜2010年1月18日)
2010年:62日間(7月29日〜9月28日又は11月18日〜2011年1月18日)
2011年:73日間(7月18日〜9月28日又は11月7日〜2012年1月18日、
ただし、期間(73日)については、2011年の科学レビューの結果を
考慮した上で再度合意される必要)

(2)沖合特定区での禁漁措置(新規の措置)
 メバチ小型魚の混獲が多い沖合特定区で1ヶ月間禁漁
(9月29日〜10月29日)。

【はえ縄漁業】(※我が国漁船のメバチ漁獲実績は14,958トン
(2007年速報値))
2009年:2007年メバチ漁獲枠の4%減(我が国漁獲枠32,713トン)
2010年:2007年メバチ漁獲枠の5%減(同32,372トン)
2011年:2011年のまき網全面禁漁期間に合わせて再度検討

                                              
                   水産庁国際課
                  
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                 (社)農林放送事業団
           H P: http://www.agriworld.or.jp
           FAX:03−3585−5728         
                                                     
                    漁船保険中央会
           H P: http://www.ghn.or.jp/
                 
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