2009年7月27日 Vol115 
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


 「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
 操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。


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    第2回まぐろ類地域漁業管理機関(RFMO)合同会合
                                            の結果について      

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 2009年6月29日から7月3日まで、スペインにおいて開催
されました第2回まぐろ類RFMO合同会合の結果についてお知ら
せします。
 世界54カ国・地域に加え、国際機関、NGO等からの参加を得
て開催されました。我が国からは、宮原水産庁資源管理部審議官の
他水産庁、経済産業省、業界から関係者が出席しました。

 まぐろ類は、現在、主として海域ごとに設立されている5つの
まぐろ類RFMOによって資源管理が実施されていますが、近年、
海域ごとの管理のみでは対処できない、グローバルな問題が発生
しています。具体的には、世界的に過剰となっているまき網漁船の
漁獲能力(漁船の隻数やトン数)の問題、資源管理の厳しい海域
から緩い海域に漁船が移動する問題などが挙げられます。
 このような問題に対処するため、我が国は、2005年のFAO
水産委員会において、まぐろ類RFMOの関係者が一堂に会して、
まぐろに関するグローバルな問題を議論する場を設けてはどうかと
提案し広く支持を得ました。2007年に、我が国がホスト国とな
り、第1回まぐろ類RFMO合同会合を神戸において開催しました。
今回の会合は第2回目となります。

 今回の会合の結果、以下の「行動方針」が全会一致で採択されま
した。
 
【行動方針概要】

(1)主要な緊急措置として、次の措置を各まぐろ類RFMOに対し
て、緊急に採択するよう勧告した。
(ア)世界的にまぐろの漁獲能力が過剰であるので、これを解決する
措置をとる。ただし、沿岸途上国の漁業発展を害しないようこれを
実施すること。
(イ)管理措置を徹底するため、漁船位置管理システム、オブザー
バー、漁獲証明制度等の監視取締措置を5つのまぐろ類RFMOで
統一性を図ること。
(ウ)まぐろ漁業で混獲されるサメ、鳥、ウミガメについて協調した
対策をとること。
(エ)沿岸途上国、特に島嶼国の漁業発展のため、支援措置を考慮
すること。

(2)これらの問題の解決を促進するため、次の作業部会を設ける。
(ア)漁獲能力管理及び途上国の発展の支援等を検討する作業部会
(イ)監視取締措置を検討する作業部会
(ウ)混獲対策を検討する作業部会
(エ)科学的資源評価等を改善する作業部会

(3)第3回会合は2011年に米国にて開催予定。

                                             
                      水産庁国際課
                  
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                 (社)農林放送事業団
           H P: http://www.agriworld.or.jp
           FAX:03−3585−5728         
                                                     
                    漁船保険中央会
           H P: http://www.ghn.or.jp/
                 
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