2004年11月26日 Vol.14
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━■□■□


   「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
  操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。
                 
 
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 冬期ロシア水域における沖合底びき網漁業の操業にあたって 

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 11月も下旬となり、沖合底びき網漁船の冬期ロシア入漁が始ま
りつつあることころです。 
 
 今回は、ロシア水域で操業する沖合底びき網漁業について、20
04年のこれまでの操業を振り返りながら、後半漁期に向けての注
意事項等についてお知らせしたいと思います。 

 ロシア水域、−2(にのに)区における2004年の沖合底び
き網漁業の操業実績は、10月末現在で、6,473トンの漁獲割
当量に対し2,210トンの漁獲があり、全体の消化率は34.1
%となっており、昨年同時期の29.1%を大きく上回る数値とな
っております。 

 主な魚種の消化状況はそれぞれ、キチジ27.8%、カレイ40.
9%、メヌケ27.5%、マダラ37.2%、スケトウダラ35.
6%、ホッケ・アイナメ13.5%となっており、ほとんどの魚種
において昨年同時期よりも消化率が高くなっています。 

 ロシア水域における日本漁船の操業条件については、1998年
にロシア連邦排他的経済水域法が施行されたことなどを背景として、
年々厳しいものとなってきておりますが、幸い本年前半の漁期中に
は、漁業者・乗組員皆さんの努力により、違反指摘を受けた沖合底
びき網漁船はおりませんが、今後予定されている日露地先(ちさき)
漁業交渉の場で、違反事例を根拠に取締の強化を主張されることと
ならないよう、くれぐれも違反が起きないよう注意して操業にあた
って下さい。 

 特にこの時期は、漁獲割当の消化が進み、漁獲限度量ぎりぎりの
状態で操業を行う漁船もあることかと思いますので、操業日誌や船
舶日報への漁獲量等の記載は丁寧に行って下さい。また、定時の位
置報告についても、報告忘れのないようにお願いします。 

 以上、ロシア水域での出漁にあたっては、操業手続き等について
もう一度内容を一つ一つ確認し、適切な操業に努めて下さい。

 皆様の操業の安全と、大漁をお祈りしております。


                      水産庁沿岸沖合課

    
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                 (社)農林放送事業団
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                   漁船保険中央会
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