2014年8月27日 Vol 244

提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第87回会合(年次会合)の結果について

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去る7月14日から18日まで、ペルー共和国のリマにおいて、

全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第87回会合(年次会合)が開催されました。

この全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)は、東部太平洋のかつお・まぐろ類資源の

持続的利用を目的とする地域漁業管理機関です。

会合には日本、韓国、中国、米国、メキシコほか中南米諸国、EU、台湾等の

19の国・地域、その他協力的非加盟国等が参加しました。

主な会合結果は以下のとおりです。

1.太平洋クロマグロ
2015年以降の保存管理措置について議論が行われました。

日本からは、本年2月の北太平洋まぐろ類国際科学委員会(ISC)の資源評価結果を踏まえ、

@未成魚(30キログラム未満)の漁獲の2002-2004年平均実績からの半減

(3,770トン→1,885トン)と

A大型魚の漁獲の現状維持(1,549トン)を提案しましたが、

メキシコの反対により合意には達しませんでした。

引き続き、日本・米国・メキシコで協議をし、今年10月頃を目途に結論を出すこととなりました。

また、日本からは、ISCの資源管理勧告に基づいた措置が中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)で

採択されるように努めるとともに、この勧告に基づかず漁獲された太平洋クロマグロに

どのような対応が可能か、国内で検討を始めたい旨発言しました。

2.メバチ・キハダ・カツオ
科学委員会の勧告を踏まえ、現行の保存管理措置
(まき網漁業:62日間の全面禁漁。沖合特定区での1ヶ月間禁漁。
はえ縄漁業:国別メバチ漁獲枠の設定(我が国漁獲枠は32,372トン))の延長が合意されました。

3.サメ類
EUは、船上でのヒレ切り禁止を提案しましたが、我が方を始めとする遠洋はえ縄漁業国が

船上でのヒレ切りを禁止すれば凍結によるヒレの品質劣化が生じる等実行上の

問題があるとして反対したため、合意に達しませんでした。

EUは、クロトガリザメ保持禁止も提案しましたが、エクアドル等の沿岸漁業国が

沿岸零細漁業の管理は困難であるとして反対したため、合意に達しませんでした。

次回年次会合は2015年にグアヤキル(エクアドル共和国)で開催される予定です。

                           水産庁国際課                                                                   

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