2015年11月9日 Vol 279

提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)

第34回年次会合の結果から

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去る10月19日から10月30日まで、オーストラリア連邦のホバートにおいて、

南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)第34回年次会合が

開催されましたので、今回はその結果の概要をお知らせいたします。

南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)は、

メロ、オキアミ等といった南極の海洋生物資源の保存管理のために1982年に

設立された地域漁業管理機関で、年1回開催される年次会合では、総漁獲可能量を

始めとした対象種の保存措置などを決定しています。

現在、この条約水域において、日本の底はえ縄漁船(1隻)がメロを対象とした

操業を行っています。

今回の年次会合には日本、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、中国、

アメリカ、ロシア、イギリスなど、22か国及びEUが参加しました。

我が国からは飯野(いいの)農林水産省顧問(政府代表)ほか、水産庁、

経済産業省、外務省、(研)水産総合研究センター、国立極地研究所及び

漁業関係業界の関係者が出席しました。

年次会合においては、2016年漁期(2015年12月1日〜2016年11月30日)の

メロ及びオキアミの総漁獲可能量(TAC)等が合意されました。

まずメロについては、TACが10,995トン(前漁期は11,872トン)と

決定されました。

我が国が操業を予定している海区の漁獲可能量は、4,135トン

(前漁期は4,373トン)と決定されました。

また、現在閉鎖(操業禁止)されている海区において、メロ資源状態の調査を

行うことを目的とする我が国の調査計画が、昨年に引き続き認められました。

オキアミについては、TACが574万トン(前漁期は561万トン)に

決定されました。

また、ロス海及び東南極海における海洋保護区の設置について協議が

行われましたが合意には至らず、引き続き協議することとなりました。

また、我が国より、海洋保護区の設置に際し、統一的な基準の下で各提案を

評価するためのチェックリストの導入を提案し、歓迎され、本年休会期間中に

完成させることとなりました。

次回会合は、2016年10月17日から10月28日まで、オーストラリア連邦の

ホバートで開催される予定です。

 

                           水産庁国際課
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