2016年1月5日 Vol 287

提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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   中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)第12回年次会合の結果から

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今回は昨年末の12月3日から8日までインドネシア共和国のバリ島において開催された

中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)第12回年次会合の結果について

お伝えいたします。

今回の会議には、ニウエを除く、日本、韓国、中国、豪州、NZ、太平洋島嶼国、

米国、EU、台湾等25メンバーが参加しました。

我が国からは、遠藤水産庁資源管理部審議官(政府代表)ほか、水産庁、外務省、

経済産業省、国際水産資源研究所及び関係業界の関係者が参加しました。

主な結果は以下のとおりです。

まず、太平洋クロマグロの保存管理措置については昨年9月に開催された

北小委員会で作成された加入量が著しく低下した場合に緊急的に講ずる措置を

2016年に決定するとの勧告案が採択されました。

また、カツオ資源の長期管理目標については現在、初期資源量

(漁業が無いと仮定した場合の資源量)の48%まで減少しているカツオ資源の

回復のため、

@ 初期資源量の50%まで回復させることを当面の目標とする。

A この目標は、遅くとも2019年までに見直され、それ以降も適宜見直される。

B 見直しに際しては、日本近海への来遊状況等に関する科学小委員会の勧告が
考慮される。

などを内容とする保存管理措置が採択されました。

熱帯マグロ(メバチ・キハダ・カツオ)の保存管理措置については、

特にメバチについて資源・漁獲レベルとも乱獲状態にあるとの資源評価結果を

踏まえ、2013年の第10回年次会合において、

@ 熱帯水域で操業するまき網漁業については、小型魚を多く漁獲してしまう

集魚装置の使用の段階的な規制強化、2017年からは公海における集魚装置使用の

原則禁止、島嶼国以外のメンバーの保有する隻数凍結。

A はえ縄漁業については、メバチ漁獲量の段階的削減。

などを内容とする保存管理措置が採択されたところです。

今回の会合においては、措置の改訂が議論されましたが合意に至らず、現行措置が

継続することとなりました。

そのほか海鳥に関する保存管理措置が改正され、北緯23度以北水域において

全長24m未満の小型はえ縄漁船にも混獲回避漁具の使用が義務付けられることに

なりました。

また、非推奨行為、放流手法候補等で構成されるまき網のジンベイザメ放流

ガイドラインが採択されました。

次回の年次会合は、今年12月にフィジーのナンディで開催される予定です。

以上

                        水産庁国際課
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