2016年11月7日 Vol 301

提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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北太平洋漁業委員会(NPFC)第2回委員会会合の結果について

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去る8月24日から26日まで、東京・有明において北太平洋漁業委員会(NPFC)第2回委員会会
合が開催されました。
NPFCは、北太平洋公海における漁業資源の長期的な保存及び持続可能な利用の確保等を目的とす
る地域漁業管理機関で、対象とする漁業資源はサンマ、サバ類、クサカリツボダイ、アカイカ等です。
(まぐろ 類、さけ・ますなど、他の条約の対象資源は対象外)
会合には、日本、カナダ、ロシア、中国、韓国、台湾が参加し、この他に米国等がオブザーバーとして
参加しました。
主な会合結果は以下のとおりです。
1.違法漁船対策
近年、北太平洋公海において、中国の船名偽装船やNPFC非登録船が確認されていることから、
我が国からNPFC関係国等に対し、この情報を共有すると共に、中国側に対し、違法漁船の根絶を
要求しました。
更に、我が国より、NPFCにおけるIUU(違法・無報告・無規制)漁船リストの作成手続と、同リストに
掲載された漁船の入港禁止等を定めた保存管理措置を提案し、これが採択されました。
2.マサバの保存管理
近年、我が国排他的経済水域に隣接する北太平洋公海において、中国漁船によるマサバの漁獲が
急増していることを受け我が国の提案により、
@マサバ資源の科学的な分析等を目的としたワークショップの開催、
A可能な限り早期に資源評価を完了させ、それまでの間北太平洋公海でマサバを漁獲する許可漁船
の隻数を増加させないことを推奨する措置、
B公海で操業するマサバ漁船へのVMS(漁船位置衛星監視装置)の義務づけ、
の3点が採択されました。
3.サンマの保存管理措置の遵守状況
昨年9月の第1回委員会会合において、来年に行われる資源評価に基づき、新たな保存管理措置が
とられるまでの間、漁船の許可隻数の急激な増加を抑制するという保存管理措置が採択されました。
今回会合において、その遵守状況について確認されるとともに、資源評価を完了するための科学的な
ワークショップを開催することが決定されました。

今後、できるだけ早期に、科学的な資源評価に基づく保存管理措置が採択されるよう、引き続き議論
を主導していく考えです。

 

                        水産庁国際課
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