2019年10月18日 Vol368

提 供  日本漁船保険組合

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や

国際会議の結果等をお知らせしています。

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「ワシントン条約(CITES)第18回締約国会議」の結果について

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今回は、去る8月17日から28日にかけて、スイス連邦のジュネーブで開催された、

「ワシントン条約(CITES)第18回締約国会議」の結果についてお知らせします。

ワシントン条約はCITES:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に

関する条約で、野生動植物の国際取引の規制を輸出国と輸入国とが協力して

実施することにより、絶滅のおそれのある野生動植物の保護を図ることを

目的としており、2〜3年に1回開催される締約国会議では、

附属書T及び附属書Uの改正等について議論されます。

過去の締約国会議では、イワシクジラやミンククジラなどの鯨類、ジュゴン、

ウミガメ類等の附属書Tへの掲載、シュモクザメ類、オナガザメ類などのサメ類、

イトマキエイ類、ヨーロッパウナギ等の附属書Uへの掲載が採択されており、

CITES締約国において、附属書T掲載種については商業的な国際取引の禁止、

附属書U掲載種については、輸出に際し輸出国当局の許可証が必要となるなどの

措置がとられています。

なお、条約上、締約国は掲載種について留保をすることが可能となっており、

上記の措置が必要とならない場合もあります。

第18回締約国会議には、約160か国、EU、国際機関、NGO等が参加し、我が国からは、

諸貫水産庁資源管理部参事官のほか、外務省、経済産業省、環境省及び関係業界の

関係者が出席しました。

主な水産関係種の附属書改正提案の結果は、以下のとおりです。

(1)アオザメ・バケアオザメ:附属書II新規掲載(提案:メキシコ等55か国)

→採択

8月 25 日  第1委員会 【可決】 賛成 102 票

(日本は反対)  反対 40 票 棄権5票

8月 28 日  本会議 【委員会の結果を採択】

(2)熱帯域に生息するナマコ類3種:附属書II新規掲載(提案:EU等32か国)

→採択

8月 25 日  第1委員会 【可決】 賛成 108票

(日本は反対)  反対 30 票 棄権7票

8月 28 日 本会議 【委員会の結果を採択】

※ 附属書改正提案は、出席し、かつ投票する国(賛成・反対の合計)の3分の2

以上の賛成で可決。

次回の締約国会議は、2022年3月頃にコスタリカで開催される予定です。

 

                                水産庁漁場資源課 
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