2007年1月29日 Vol.53
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━■□■□


   「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
  操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。
                 
 
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WCPFC(西部及び中部太平洋における高度回遊性魚類資源の
        保存及び管理に関する条約)会合の結果について

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 平成16年6月19日、「西部及び中部太平洋における高度回遊性魚
類資源の保存及び管理に関する条約」が発効し、同年12月に第1回
委員会年次会合が開催されました。
 これにより、全世界の水域においてマグロ資源の保存管理を行う
地域漁業管理機関が設立されたことになります。
 わが国は、平成17年7月8日に同条約に加盟し、第2回年次会合よ
りメンバーとして参加しています。
 現在までのメンバーは、日本、中国、韓国、台湾、フィリピン、
カナダ、フランス、豪州、NZ、EC、太平洋島嶼国(サモア、フィジ
ー等)の24カ国・地域です。委員会の本部は、ミクロネシアのポン
ペイに置かれています。

第3回会合の結果
平成18年12月11日から15日にかけて、サモアで開催されました。
(1) メバチ・キハダ保存管理措置
 前年会合で採択された、はえ縄によるメバチの漁獲量及び北緯20
度及び南緯20度の間の各国EEZ水域におけるまき網の漁獲努力量の近
年レベルへの抑制という保存管理措置に加えて、以下の措置が採択
されました。
・北緯20度及び南緯20度の間の公海水域におけるまき網漁業の漁獲
 努力量を近年レベルに抑制
・北緯20度以北、南緯20度以南におけるはえ縄・まき網漁業以外の
 メバチ・キハダ漁業の漁獲能力を近年レベルに抑制
・まき網漁業による小型魚の投棄を防止するため、漁獲物の全量保
 持を推進
 また、集魚装置(FADs)を用いたまき網漁業によるメバチ・キハダ
幼魚の混獲削減措置について、次回年次会合での導入を目指すこと
となりました。

(2) 混獲対策
 海鳥の混獲対策として、北緯23度以北及び南緯30度以南における
はえ縄漁業について、トリポールなどの混獲回避措置を導入してい
くこととなりました。
 また、サメの完全利用を促進するため、船上に保持するヒレ重量
を魚体重漁に対し一定割合に制限する措置が合意されました。

(3) 監視取締措置
 漁船監視システム(VMS)について、2008年からの段階的実施に向け
て、実施手続や情報保護規定を作成していくことが合意されました。
 また、乗船オブザーバー制度について、翌年の年次会合までの間
に、具体的な実施手続などを作成するための中間会合を開催するこ
ととなりました。

(4) 次回会合
 第4回年次会合は、12月3日から7日の日程で、ポンペイ(ミク
ロネシア)で開催される予定です。


                        水産庁国際課

	
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                 (社)農林放送事業団
          H P: http://www.agriworld.or.jp
          FAX:03−3585−5728         
                                                     
                   漁船保険中央会
          H P: http://www.ghn.or.jp/
                                           
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