2007年12月28日 Vol.65
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


   「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
  操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。


******************************
        
                国連漁業関係決議について

******************************
        
 平成19年12月10日及び18日、国連本部(ニューヨーク)において、
第62回国連総会決議の「持続可能な漁業」(議題77(b))に関
して審議が行われ、持続的漁業に関する決議は、コンセンサスによ
り採択されました。
 本審議には、我が国の国連日本政府代表部の小寺大使をはじめ、
米国、豪州、韓国、ブラジル、中国等33カ国が出席しました。
 採択された決議は、10月8日〜11日に行われた第一回非公式
協議及び11月13日〜16日に行われた第二回非公式協議の議論に
おいて作成された決議案に基づくもので、持続的漁業の達成、国連
公海漁業協定の実施、IUU(違法・無報告・無規制)、モニタリング、
管理、監視及び遵守、過剰漁獲能力、公海大規模流し網漁業、混獲
及び投棄、海洋生態系における責任ある漁業等の項目に関し、11
9パラグラフから構成されています。

 本決議に含まれる主な事項は以下の通りです。

(1)サメ捕獲関連
 A.サメのFAO国際行動計画(サメIPOA)の実施を促進するため、
  科学的情報に基づき、漁獲量や努力量の規制、サメ捕獲に関する
  データ収集、包括的な資源評価等を通じ、国が単独もしくは地域
  漁業管理機関を通じて、緊急にサメ対象漁業及び混獲による捕獲
  に関する管理措置を採択することを要請する。
 B.各RFMOもしくは旗国のヒレきりをのみを目的とした漁業を規制す
  る措置の遵守状況を向上させる。
 C.必要な場合、更なる勧告を行うため、2010年の事務総長レポート
  には、サメIPOAの実施状況及びAの達成状況について記載する。

(2)違法・無報告・無規制(IUU)漁業問題
 本対策として、FAOの寄港国措置協定の設立に向けたプロセスを
歓迎する。

(3)深海漁業
 我が国が参加する「北西太平洋公海漁業管理枠組み」の設立に向け
た取組及び暫定措置の採択が歓迎された。
 FAOが行う深海漁業管理ガイドライン策定作業を歓迎するととも
に、各国が単独あるいは地域漁業機関を通じて、予防的アプローチと
生態系アプローチに合致した方法で、深海漁業にかかる漁業資源管理
と脆弱な海洋生態系の保存に取り組むことを要請した昨年決議に基づ
く緊急な行動の重要性が確認された。


                        水産庁国際課


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                                                       
                (社)農林放送事業団
           H P: http://www.agriworld.or.jp
           FAX:03−3585−5728         
                                                     
                    漁船保険中央会
           H P: http://www.ghn.or.jp/
                 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━