2008年5月19日 Vol76 提 供 漁船保険中央会 ■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□ 「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、 操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。 ****************************** 日ロ漁業合同委員会第24回会議の結果について ****************************** 1.日ロ漁業合同委員会第24回会議は、3月17日から3月24 日までの間、東京において、日本側から長尾一彦水産庁資源管理部 審議官ほかが、ロシア側よりベリャエフ・ロシア連邦漁業国家委員 会科学・教育局長ほかが出席して開催されました。 2.本協議では、毎年、我が国200海里水域においてロシア系さ け・ますを漁獲する我が国のさけ・ます漁業の操業条件について協 議されると共に、両国が加盟している国際機関における協力及び漁 業分野における科学技術協力等について議論が行われています。 3.今次協議は以下の内容で妥結しました。 (1)2008年に日本漁船が日本200海里水域内で漁獲するロ シア系さけ・ますの漁獲量の上限量を3,005トン(前年3,1 75トン)、うちしろざけの漁獲量は300トン(前年313トン)、 からふとますの漁獲量は2,705トン(前年2,862トン)。 (2)日本200海里水域内を回遊するロシア系さけ・ますの保存 への協力の一環として、日本側はロシア側に対し、3.71億円を 下限とし、4.36億円を上限とする額に相当するさけ・ます再生 産のための漁業協力費を支払う(前年下限4.04億円、上限4. 753億円)。実際の支払額は漁獲実績に応じて決定される。(昨 年は4.38億円) (3)今回の協議において日本側は、燃油高騰、長期に渡るさけ・ ます魚価の低迷等の影響で我が国さけ・ます漁業者の経営状況は非 常に厳しい状況にあり、出漁希望者も昨年からさらに減少すること から、漁業協力金の削減を主張しました。一方、ロシア側は、ロシ アが行っているさけ・ますの再生産のために必要な経費の負担を従 来同様求めてきました。 (4)他方、日ロ双方の科学者は、北洋のサケマス資源の状況が良 好であることで見解が一致しており、日ロ双方の共同調査の継続が 重要であることについて確認されました。 (5)これらを踏まえ、交渉の結果、総漁獲可能量を若干削減し、 漁業協力金についても単価を約3%程度引き下げることで合意しま した。 4.今年の交渉結果は上述のとおりとなりましたが、関係漁業者の 皆様におかれましては、例年同様、安全な操業の確保に努めて頂き たいと考えております。また、最後になりましたが、皆様のご健勝 と、ご安航をお祈り申し上げます。 水産庁国際課 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (社)農林放送事業団 H P: http://www.agriworld.or.jp FAX:03−3585−5728 漁船保険中央会 H P: http://www.ghn.or.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━