2008年8月18日 Vol83
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


   「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
  操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。


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平成20年いか釣り漁業のロシア水域での操業上の注意について            

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 平成20年のロシア水域でのいか釣り漁業操業は、日本海水域の
X区で、5月から12月まで行えることとなっています。但し、今
漁期から導入された指揮船方式取締により洋上に指揮船が存在する
時期(8月10日〜10月10日の予定)のみ操業可能となってい
ますので注意ください。また、漁獲割当量は全体で200トン少な
い8400トンです。また各許可船に割り当てられた漁獲数量を超
過しないような操業をお願いします。

 操業日誌は第24回日ロ漁業委員会の決議を踏まえたロシア側手
続き規則を熟読したうえで、必要事項を記入し船内に保持してくだ
さい。ロシア水域に入漁する際には、この手続き規則に基づき、入
出域通報、日別漁獲量、旬別漁獲量などの報告をカムチャツカ通信
モニタリングセンター(KCCM)へ行い、月報はロシア漁業国家
委員会沿海地方支部へ通報してください。

 いか釣り漁業の日別漁獲量の報告は、操業実態などを勘案し、日
をまたがる日別漁獲量報告など、「2008年ロシア水域における
我が国漁船操業の手引き(水産庁)」「平成20年ロシア連邦20
0海里水域内における操業の手引(社団法人全国沖合いかつり漁業
協会)」を熟読し、正確に記録してください。KCCMへの報告は
同協会作成の漁獲通報日誌にも記入、船長が署名して船内に保持し、
操業または漁期終了後に全報告事項を再提出できるよう保管してく
ださい。

 本年は個別乗船方式から指揮船方式に変更があったこと、洋上チ
ェックポイントが3箇所から1カ所(東−14 N41°30′00″ 
E136°20′00″)に変更があったこと、といったように取締方式が
大きく変わりましたので、洋上にて支障が生じた場合は、社団法人
全国沖合いかつり漁業協会等へ相談するなどの対応をお願いします。
 また、過去には多くの許可船がロシア水域入域時のチェックポイ
ント不通過の指摘があり、該当船の許可発給が1年間凍結されまし
た。チェックポイント不通過の指摘を受けないようチェックポイン
ト中心点を通過するといった次善の策を講じるとともに、通過に当
たっては、ロシア巡視船及び指揮船等の指示を十分に仰いでくださ
い。

 ロシア水域入域中は常にVMSが作動していることを確認してく
ださい。万が一、技術的な不具合または何らかの理由でVMSの作
動が停止した場合は、KCCMへ通報し、ウラジオストック国境警
備局及びロシア漁業国家委員会沿海地方支部への操業の継続を照会
してください。これを怠った場合も違反となりますので注意くださ
い。

 最後になりますが、皆様のロシア水域での豊漁と安全航海を祈念
しております。


                                 水産庁沿岸沖合課

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                 (社)農林放送事業団
           H P: http://www.agriworld.or.jp
           FAX:03−3585−5728         
                                                     
                    漁船保険中央会
           H P: http://www.ghn.or.jp/
                 
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