2008年9月25日 Vol88
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


 「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
 操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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          本年のさけ・ます流し網漁業を振り返って            

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1.日本200海里水域 

 太平洋水域では、小型船72隻が操業し、シロザケが漁獲枠30
0トンに対して285トン、カラフトマスは漁獲枠2,555トン
に対して2,202トンで全体の消化率は87.1%でした。 
 全体の水揚げについては、シロザケの魚価は前年より下がり、主
力のカラフトマスの魚価も前年よりは上がったものの、依然として
低い水準で推移しています。 

 日本海水域では、中型船3隻が操業し、カラフトマスの漁獲枠
150トンに対して143トンで、消化率は95.3%でした。 
 全体の水揚げについては、カラフトマスの魚価が前年よりは上が
ったものの、依然として低い水準で推移しています。 

2.ロシア200海里水域 

 2008年の日ロ政府間協議は、3月24日から4月25日まで
の間、中断を挟み、東京及びモスクワにおいて行われました。本年
は、ロシアの許可証が円滑に発給され、5月9日に小型船22隻、
5月15日に中型船21隻が根室を出港し、ロシア水域での操業が
始まりました。

 操業結果は、総漁獲枠9,735トンに対して8,269トンで、
消化率は84.9%でした。特に、主な漁獲対象種であるベニザケ、
シロザケの魚価が、共に昨年に比べ安値で推移したことにより、昨
年を大幅に下回る水揚げであった模様である。入漁料及び燃油価格
の高騰もあり、漁業経営は深刻な状況にあります。

 水産庁及び北海道庁では、違反操業の根絶のため、関係漁業者・
団体に対する指導を行うとともに、今漁期も昨年に引き続きロシア
水域で操業するさけ・ます流し網漁船に対して、水揚げ港において、
水揚げ検量検査への立会いを実施し、ロシアとの間のトラブル防止
に努めたところ、特段の問題はありませんでした。


                       水産庁遠洋課
                          
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                 (社)農林放送事業団
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                    漁船保険中央会
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