2008年11月27日 Vol95
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


 「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
 操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)
                           第27回年次会合の結果について            

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 平成20年10月27日から11月7日まで、ホバート(豪州)
において、南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)
第27回年次会合が開催され、2009年漁期(2008年12月
〜2009年11月)のメロ(マゼランアイナメ)及びオキアミの
保存措置が合意されましたので、その結果についてお知らせします。
 CCAMLRは、南極の海洋生物資源を保存(合理的利用を含む)する
ことを目的として、1982年に設立された地域漁業管理機関で、
現在、我が国を含む24カ国とECが加盟しています。CCAMLR条約水
域では、我が国のトロール漁船及び底延縄漁船が操業しており、
2007年漁期(2006年12月〜2007年11月)の実績で、
オキアミ24,301トン(1隻)、メロ208トン(1隻)を漁
獲しています。
 本年の年次会合の主な結果は、以下のとおりです。

1.メロ
 資源悪化の懸念を受け、一部の海域(我が国漁船の操業海域を含
む)において漁獲可能量が削減されたものの(例:58.4.3b海区
(150トン(2008年)→120トン(2009年))、昨年
に引き続き、我が国漁船1隻の操業が認められました。

2.オキアミ
 本年と同じ漁獲可能量(我が国漁船が操業している海区では62万
トン)が設定され、我が国より、1隻の漁船が操業を行う予定である
旨申請を行いました。

3.IUU漁業対策
 近年、メロのIUU漁業の増加が懸念されており、その対策として、
IUU漁船の旗国に対して是正を要求し、最終的には貿易制限を可能と
する保存措置がECより提案されましたが、アルゼンチンの反対等に
より合意されませんでした。

4.深海漁業管理
 脆弱な海洋生態系(VME:Vulnerable Marine Ecosystem)への影
響の軽減を求める国連決議を受け、昨年の年次会合において、深海
漁業管理のための保存措置が合意されました。本年の年次会合にお
いては、この保存措置の実施のため、脆弱な海洋生態系への「遭遇」
の定義や、「遭遇」した際に漁船がとるべき措置等について合意さ
れました。

5.その他、
 次回年次会合については、平成21年10月26−11月6日に
ホバート(豪州)において開催されることになりました。

                    水産庁国際課
                         
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                 (社)農林放送事業団
           H P: http://www.agriworld.or.jp
           FAX:03−3585−5728         
                                                     
                    漁船保険中央会
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