3 経済効果とマーケット

統計資料によると、2002年には、米国の馬産業の産出額はアパレル業、映画業、家具業を超え262億米ドルに達しており、140万人に雇用機会を与えている。
オーストラリアでは、競馬産業はウール、石炭産業に次ぐ第三位の産業となっている。香港では、毎年徴収している競馬の税収は110億香港ドルに達しており、3万人に雇用機会を提供しているうえに、毎年慈善事業に20億香港ドルを寄付している。内モンゴルでは、馬乳の包装、固体馬乳製品の生産などについての研究が進んでいるが、現在100万頭弱の馬資源(2002年の統計では、91万匹)が原材料の提供を行い、生産経営規模の発展など多くの方面に影響を与えていることが推測できる。モンゴルでは、馬乳粉等の固体製品がすでに生産されている。最新の情報では、モンゴルはすべての馬乳製品と一級品の馬肉を海外市場に輸出している。内モンゴルでは馬乳の鮮度維持技術と固体化生産技術問題が克服できれば、馬と馬乳は将来大規模生産化される可能性のある商品となるだろう。

競走馬の生産と育成は馬産業の中でも収益性の高い項目である。内モンゴルで飼育された競走馬は通遼で10何万元で取引されていたが、モンゴルの仲買人は近年呼倫貝尔市及び锡林郭勒盟で数万元の競走馬を購入している。このような売買は依然として継続している。馬産業の発展は遊牧民が裕福な生活へ向かうための新しい出発点と言えよう。