2014年7月7日 Vol 242

提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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平成26年さんま漁業のロシア水域における操業上の注意について

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今年も、さんま漁業の出漁の時期を迎えました。

漁業者の皆様におかれましては、本年もロシア水域での操業が予定されている

ことと思います。

2014年のロシア連邦200海里水域における漁獲割当量等は、

2013年12月の第30回日ロ漁業委員会における交渉の結果、

全体の漁獲割当量は76,301トン(前年対比9,107トン増)、

さんまは51,370トン(前年対比10,000トン増)、

いか、かたくちいわし、さば、いずれも前年同と決定されました。

さんまの許可隻数枠は、前年と同様313隻です。

トン数階層別では、30トン未満が185隻、30トンから50トンが25隻、

50トンから100トンが15隻、100トンから350トンが88隻になっています。

それでは、具体的な注意事項について申しあげます。

まず、SSDの送信については、昨年ロシア側の要請により、

船から電子メールにてカムチャッカKRCMに直接送信しなければ

ならないことになりました。

全さんまの作成したSSDメールシステム用のソフトの使用方法については、

SSD入力マニュアル(さんま漁業操業のしるべの付属書)を熟読していただき、

入力例を参考に、適正に入力、送信してください。

なお、SSDは印刷し、船長の判を押印し、従来通り保管してください。

チェックポイント付近で船混みをしている場合、ガスがかかっている場合等

十分な注意を払い事故の無いように、SSD入力、送信をしてください。

また、入出域の通報に関しては例年通りに行ってください。

操業日誌はロシア水域操業が終了しても3年間の保管をお願い致します。

 次に違反操業の取締りに関する内容です。

昨年から、2つのルールが新しくなっていますので、再度注意をお願いします。

1.船舶位置情報(VMS)が停止した場合の報告・照会手続きが明確化・厳格化しました。

ロシア水域に入域中は常にVMSの作動状況に留意するとともに、自船の位置確認と、

位置報告控を忘れずに記入してください。

VMSの作動が停止した場合は、速やかにロシア水域を離脱するとともに、

位置報告控えを全さんまに送ってください。VMSの再発信が、

全さんまで確認された後に、再入域できることとなります。

これを怠った場合も違反となり、許可発給停止となる虞があることから

十分に留意してください。

2.事故等によりチェックポイントを通過せずに出域した船の水揚量確認が

義務化されました。

チェックポイントを通過せずに出域した船は、必ず全さんま・市場関係者に連絡し、

水揚港に用意されている所定の書類に記入し報告することを市場関係者に依頼してください。

最後になりますが、皆様のロシア水域での無事故操業と豊漁を祈念しております。

                               
全国さんま漁業協会

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