2014年9月22日 Vol 245

提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)第10回北小委員会の結果について

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去る9月1日から4日まで、福岡県福岡市において、中西部太平洋まぐろ類委員会

(WCPFC)第10回北小委員会が開催されました。

WCPFCは、中西部太平洋における高度回遊性魚類(マグロ、カツオ、カジキ類)資源の

長期的な保存及び持続可能な利用を目的とした委員会です。

北小委員会は、主に北緯20 度以北の水域に分布する資源

(太平洋クロマグロ、北太平洋ビンナガ、北太平洋メカジキ)の資源管理措置について

本委員会に勧告を行うWCPFCの下部組織です。

会合には日本、韓国、米国、カナダ、クック諸島、バヌアツ、台湾がメンバーとして、

オブザーバーとしてメキシコ、太平洋島嶼国、NGOなどが参加しました。

我が国からは、遠藤水産庁資源管理部審議官、宮原農林水産省顧問(北小委員会議長)ほか、

水産庁、外務省、経済産業省、独立行政法人 水産総合研究センター及び

関係業界の関係者が出席しました。

主な会合結果は以下のとおりです。

1.太平洋クロマグロ

平成26年4月に公表された北太平洋まぐろ類国際科学委員会(ISC)の資源評価結果を受け、

我が国が提案した未成魚漁獲量の2002年〜2004年平均からの50%削減が議論され、

以下のとおり合意に達し、12月にアピア(サモア)で開催される本委員会での採択に向けて

勧告されることとなりました。

@歴史的最低水準付近にある親魚資源量(約2.6万トン)を2015年からの10年間で

歴史的中間値(約4.3万トン)まで回復させることを当面の目標とする。

A30キログラム未満未成魚の漁獲量を2002-04年平均水準から半減させる。

B30キログラム以上の大型魚の漁獲量を2002-04年平均水準から増加させないための

あらゆる可能な措置を実施する(WCPFC全体で6,591トン、うち我が国は4,882トン)。

C各国は、未成魚漁獲削減を含む本保存管理措置の効果的な実施について協力する。

Dさらに、資源回復後の長期的な資源管理方針を2015年、2016年の小委員会で策定する。

2.北太平洋ビンナガ

資源状態が健全であるとのISCの資源評価結果が確認され、さらに、予防的な管理の枠組みとして、

親魚資源が約14万トン(漁業が無いと仮定して推定した現在の資源量の20%)を下回らないよう

漁業を管理していくことが合意されました。

3.北太平洋メカジキ

資源状態が健全であるとのISCの資源評価結果が確認されました。

次回会合は2015年9月上旬に日本で開催することが合意されました。

                           水産庁国際課                                                                   

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