2005年6月15日 Vol.25 提 供 漁船保険中央会 ■□■□━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━■□■□ 「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、 操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。 ************************************************************ ロシア水域におけるサケ・マス民間交渉について ************************************************************ 今年のロシア水域におけるさけ・ます民間交渉は4月11日から モスクワで開催され、日本側代表石原大日本水産会顧問とロシア側 代表ポドリャン連邦漁業庁副長官の間で、5月24日に議定書の署 名が行われました。 続いて、25日にロシア政府の許可証が発給され、27日に小型 船27隻が出港、29日に中型船22隻が出港しました。 今年の交渉が1月半にも及ぶ長期交渉になった理由は、本来4月 29日に操業条件等に関し基本的に合意していましたものが、ロシ ア側のサケ・マスTAC配分にかかるフラトコフ首相の決定が遅れ たことによるものであります。 その間、日本政府も農林水産大臣、外務大臣による書簡などによ り早期妥結、許可証の発給を強く働きかけ、最終的にはロシアの国 内船とほぼ同時に操業が開始されることになりました。 昨年の操業開始が6月16日、一昨年は6月7日ですので今年は 少し操業開始が早まりましたが、漁業者の要望である5月中旬の出 漁が出来なかったことは残念なことであります。 本年の交渉は、初めて水産庁と北海道庁の担当官がオブザーバー として出席し、サケ・マス民間交渉について、今後より一層政府ベ ースでの協力を強化することになっています。 本年の操業条件の内容はほぼ前年並みとなっており、具体的には、 操業隻数49隻(前年48隻)、総漁獲割当7,121トン(前年 7,210トン)、内ベニザケ2,843トン(昨年2,970ト ン)、入漁料単価292.51円/kg(前年同)となっています。 しかしながら、引き続き魚種別割当量が導入されたことに加え、 1区でのベニザケの枠が縮小されたこと、3A区で漁場競合を避け るために小型船と中型船でローテーションを組んで操業するなど一 部では昨年より厳しい条件となりました。 最後になりましたが、ロシア側に違反を摘発されないように、適 切に操業条件を遵守し、安全航海、安全操業で実りある漁期であり ますようお祈り申し上げます。 水産庁遠洋課 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (社)農林放送事業団 H P: http://www.agriworld.or.jp FAX:03−3585−5728 漁船保険中央会 H P: http://www.ghn.or.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━