2015年1月13日 Vol 259

提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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  第15回日中漁業共同委員会の結果について

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去る12月15 日(月曜日)から12月18日(木曜日)まで、中華人民共和国の大連に

おいて、「第9回 日中漁業取締実務者協議」、「第15回 日中漁業共同委員会

第2回準備会合」及び「第15回 日中漁業共同委員会」が開催され、

中国サンゴ船問題への対応や2014年漁期の相互入漁における操業条件等について、

両国政府への勧告等を行いました。

第9回日中漁業取締実務者協議には、廣野淳水産庁資源管理部管理課指導監督室長

及び馬為軍(マイグン)中国海警局司令部処長ほか、第2回準備会合には、

枝元真徹水産庁資源管理部長及び李書民(リショミン)農業部漁業漁政管理局副局長

ほか、第15回日中漁業共同委員会には香川謙二水産庁次長及び下川眞樹太外務省

アジア大洋州局審議官、趙興武(チョウコウブ)農業部漁業漁政管理局長及び

于塁(ウルイ)外交部境界・海洋事務司三等書記官が出席しました。

協議の結果の概要は以下のとおりです。

1.中国サンゴ船問題

中国サンゴ船の不法採捕を根絶するため、両国が、継続して断固とした取締りを行い、

違反者への厳しい処罰など、あらゆる措置を強化することとし、中国国内において、

密漁者や密漁に関与している者の調査・処分の強化などの措置を総合的に

講じることや、両国関係部局間の連絡体制(ホットライン)の構築、密漁サンゴの

流通ルートの解明など、両国で連携・協力して取り組むことで合意しました。

2.日本のEEZにおける中国漁船の操業条件(2014年漁期)

底びき網は245隻(前年比18隻減)、漁獲割当量5,300トン(前年比373トン減)

となり、さらに平成27年1月1日から2月20日まで禁漁となりました。

また、いか釣りは前年同(漁労船55隻、運搬船3隻、漁獲割当量4,141トン)

となりました。

3.中国のEEZにおける日本漁船の操業条件(2014年漁期)

まき網は97隻(前年比6隻減)、漁獲割当量8,183トン(前年比323トン減)と、

底びき網は23隻(前年比1隻減)、漁獲割当量594トン(前年比23トン減)と、

延縄、曳き縄、釣りは183隻(前年比11隻減)、漁獲割当量664トン

(前年比27トン減)となりました。

4.暫定措置水域の資源管理措置(2014年漁期)

暫定措置水域において操業する中国漁船を17,989隻以内(前年比100隻減)、

日本漁船は800隻以内(前年同)とし、漁獲量の上限努力目標値は

中国漁船1,685,277トン(前年比9,368トン減)、日本漁船109,250トン(前年同)

となりました。

また、無許可漁船の根絶に向けた措置(現場海域での取締り等)を強化することに

合意しました。

5.虎網漁船をはじめとする新興まき網漁船の管理強化

(操業ルール(日中民間漁業安全操業議定書)の遵守指導の強化、

隻数の凍結及び今後の削減、禁止漁具化の検討等)について合意しました。

6.中間水域の資源管理措置に必要な資料を両国が相互に報告するため、

引き続き関連する準備(漁獲量に関するサンプル調査を含む。)と

交流を行うとともに、漁船の隻数に対する必要な制限等による

資源管理措置について、検討・協議を継続することとしました。

                           水産庁国際課
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