2004年5月28日 Vol.3
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━■□■□


    「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
  操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。


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ワシントン条約(CITES)第13回締約国会議(COP13)
                             における附属書改正提案等について

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 今年10月2日から14日まで、バンコク(タイ)で開催される
ワシントン条約(CITES)第13回締約国会議における附属書
改正提案等が、条約事務局より5月12日付けで公表されました。

 ワシントン条約は、国際取引の規制を通じて絶滅のおそれのある
野生動植物を保護することを目的としており、締約国会議では規制
種のリストである附属書の改正等が議論されます。

 日本からは、前回に引き続き、ミンククジラ(オホーツク・西太
平洋系群、北東大西洋系群、北大西洋中央部系群)について、絶滅
のおそれのある種として商業取引が禁止されている附属書氓ゥら商
業目的の取引が可能となる附属書へのダウンリスティングを提案
しました。

 これらの系群はIWC(国際捕鯨委員会)において資源が豊富で
ある旨の科学的評価が確定しており、絶滅のおそれのないことは明
らかであることから、クジラを含む海洋生物資源の持続的利用の観
点から提案したものです。

 更に、CITESからIWCに対して、商業捕鯨再開の前提とな
る改訂管理制度(RMS)の完成・実施を要請する決議案を提出し
ました。

 これはIWCに対してRMSの完成を求めることにより、商業捕
鯨モラトリアムの解除と科学的根拠に基づくクジラのダウンリステ
ィングの実現を目指そうとするものです。

 なお、日本からはこの他に、CITESとFAOとの協力関係に
ついて討議を求める文書も提出しております。

 一方、各国から提案された海産種に関する附属書掲載提案としま
しては、ホホジロザメの附属書(年間輸出割当量ゼロ)新規掲載
(豪州提案)、メガネモチノウオ(ナポレオンフィッシュ)の附属
書新規掲載(フィジー・アイルランド(EUを代表)・米国共同
提案)、カワゴンドウ(イラワジイルカ)の附属書から氓ヨの移
行(タイ提案)があります。

 なお、事前にドイツや米国において検討されていた、アブラツノ
ザメ、ニシネズミザメ、なまこ類の附属書提案は提出されませんで
した。

 また、そのほか、別途水産庁から通知されている操業上の留意事
項を遵守し、秩序ある操業に努めていただくようお願いします。

                      
                      水産庁漁場資源課

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                  (社)農林放送事業団
           H P: http://www.agriworld.or.jp
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                    漁船保険中央会
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