2016年11月17日 Vol 303

提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)第35回年次会合について

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去る10月17日から10月28日まで、オーストラリアのホバートにおいて、

南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)第35回年次会合が

開催されましたので、その結果の概要をお知らせします。

南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)は、メロ、オキアミ等

といった南極の海洋生物資源の保存管理のために1982年に設立された

地域漁業管理機関で、年1回開催される年次会合では、総漁獲可能量を始めとした

対象種の保存措置などを決定しています。

現在、本条約水域において、日本の底はえ縄漁船(1隻)がメロを対象とした操業を

行っています。

今回の年次会合には日本、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、中国、

アメリカ、ロシア、イギリスなど、23か国及びEUが参加しました。

我が国からは飯野(いいの)農林水産省顧問(政府代表)ほか、水産庁、外務省、

(国研)水産研究・教育機構、国立極地研究所及び漁業関係業界の関係者が

出席しました。

年次会合においては、2017年漁期(2016年12月1日〜2017年11月30日)

のメロ及びオキアミの総漁獲可能量(TAC)等が合意されました。

まずメロについては、TACが10,838トン(前漁期は10,995トン)と

決定されました。

我が国漁船の操業が認められた海域のTACは、3,979トン

(前漁期は4,135トン)と決定されました。

また、現在閉鎖(操業禁止)されている海域において、メロ資源状態の調査を

行うことを目的とする我が国の調査計画が、昨年に引き続き認められました。

オキアミについては、TACが869.5万トン(前漁期同)に決定されました。

また、ロス海に海洋保護区(MPA)を設置する措置が合意され、同MPA内の

一部の海域における漁業の禁止等が定められることとなったほか、

同措置の終了期間を35年とすることが盛り込まれました。

(同MPA内での我が国漁船の操業はない)

次回会合は、2017年10月16日から10月27日まで、オーストラリアの

ホバートで開催される予定です。

 

 
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