2016年12月20日 Vol 306

提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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日ロ漁業合同委員会第33回会議の結果について

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「日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の両国の地先沖合における

漁業の分野の相互の関係に関する協定」に基づく日ロ漁業委員会は、毎年、日本と

ロシアの200海里水域における双方の漁船による漁獲に関する条件などについて

協議しています。今年の会議は11月28日から12月3日まで、東京において

開催されました。

会議では、日本側の交渉団長を浅川京子水産庁資源管理部長が務め、ロシア側団長は

サフチュク露連邦漁業庁副長官が務めました。

このほか、両国の外務省をはじめとした関係省庁や民間団体の代表者が会議に

出席しました。

主な結果は次のとおりです。

(1)漁獲量

ロシアの200海里水域では、日本漁船は主にサンマ、イカなどを漁獲しています。

日ロ双方の200海里水域における相手国漁船の漁獲割当量等の操業条件については、

最近の北太平洋における漁場形成の状況に照らして、合理的な条件となるよう、

協議がすすめられました。

その結果、日本側漁業者の要望を踏まえた漁獲割当量を確保するとともに、

受入可能な範囲の協力金等を負担することで実質的に妥結しました。

日本漁船の漁獲割当量など

【相互入漁】63,085.9トン

(※ロシア側の国内手続が終了次第、さらに2,050トン追加)

 (主な内訳)サンマ 53,020トン イカ 6,520トン マダラ 1,108.8トン

  協力費 7億4,965.4万円

【有償入漁】1,044.7トン

(※ロシア側の国内手続が終了次第、さらに17.5トン追加)

見返金 4,132.9万円

(2)取締の条件

両国の取締当局の関係者が中心となって、両国の200海里水域で操業する

漁船に対する取締の方法について協議しました。

日本側からは、日本のイカ釣り漁船のチェックポイントの移設が

完了していないことや、サンマ漁船に対するロシア側の検査が長時間に

わたっていることなどを特に指摘し、その改善の必要性を強調しました。

その結果、両国による取締は、漁船の操業に支障のない形で行われることで

双方の意見が一致しました。

(3)調査協力

このほか、日ロの研究機関が参画して行われる両国水域に存在する水棲生物資源に

関する調査協力について議論し、さんま、まさば、まいわし等の生態学及び

数量動態に関する調査など様々なテーマの調査協力計画が採択されました。

この計画に基づき、2017年に両国の科学者間による交流を中心とした

調査協力が行われる見通しです。

以上

                        水産庁国際課
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