2019年2月28日 Vol 351

提 供  日本漁船保険組合

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や
国際会議の結果等をお知らせしています。

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平成30年の外国漁船の取締実績について

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1.我が国周辺水域における外国漁船の操業と水産庁の漁業取締り活動について

(1)我が国排他的経済水域(EEZ)には、二国間の漁業協定等に基づき、

外国漁船が入漁し、操業を行っています。

水産庁では、これら外国漁船に対して、許可条件の遵守等の確認を行い違法操業の

防止を図るため、立入検査を行い、魚倉内の漁獲物、操業日誌、漁具等を

確認しています。

また、外国漁船によるものとみられる違法に設置された漁具を押収しています。

加えて、我が国EEZ境界線の外側付近においても多数の外国漁船が操業しているため、

これら外国漁船が我が国政府の許可なく我が国EEZ内で操業を行うことのないよう、

境界線付近で監視取締りを行っています。

(2)外国漁船による違法操業が、悪質化、広域化する中、水産庁は、

我が国周辺水域の水産資源の適切な管理を脅かす外国漁船の違法操業を防止するため、

外国漁船による違法操業の発生状況等を勘案し、特定の水域・時期に重点的に

漁業取締船等を配備し、海上保安庁との連携等も通じて、効率的かつ効果的に

対処しています。

(3)水産庁では、漁業取締船のほかに、航空機での取締りを行っています。

航空機では立入検査等の実施は困難ですが、高速で広い範囲の海域状況を

偵察できるので、航空機によって得られた情報に基づいて、取締船の効率的な

配置を行ったり、問題の発生している水域に取締船を緊急に向かわせたりするなど、

機動的な取締りを可能にしています。

2.平成30年における外国漁船に対する取締りの状況について

(1)平成30(2018)年の水産庁による外国漁船への取締実績は、

立入検査14件(前年24件)、拿捕6件(前年5件)、

違法設置漁具(かにかご、刺し網等)の押収26件(前年24件)でした。

(2)拿捕件数を国別にみると、韓国が5件(前年1件)で、

その内訳は我が国EEZ内での無許可操業で、魚種別では、はえ縄漁船3隻、

かにかご漁船1隻及びあなご筒漁船1隻でした。

ロシアが1件(前年0件)で、大型冷凍トロール漁船による網目規制違反でした。

(3)また、近年、日本海の大和堆周辺以北の水域では、北朝鮮漁船等による

違法操業が増加傾向にあることから、水産庁は、我が国漁業者の安全を確保する為、

漁業取締船を重点的に配備し、放水等の厳しい退去警告を行っています。

大和堆周辺水域においては、外国漁船に対して延べ5,315件(前年5,191件)の

退去警告の対応を行い、そのうち延べ2,058件に放水を使用しました。

以上、今回は平成30年の外国漁船の取締実績についてお伝えしました。

                               水産庁漁業取締室

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