2021年4月14日 Vol 385

提 供  日本漁船保険組合

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や
国際会議の結果等をお知らせしています。

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日ロ漁業合同委員会第37回会議及び日ロさけ・ます政府間協議の結果について

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「漁業の分野における協力に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府

との協定」に基づく日ロ漁業合同委員会は、日本水域におけるロシア系さけ・ますの

漁獲に関する条件などについて協議するため、例年開催されています。

今年の会議は3月29日から4月2日の期間で、ウェブ会議で開催されました。

会議では、日本側代表団長を黒萩水産庁増殖推進部長が務め、ロシア側代表団長は

サフチュク露連邦漁業庁副長官が務めました。

この他、両国の水産当局をはじめとした関係省庁や民間団体の代表者が出席しました。

協議の結果、漁獲量は昨年と同一の条件となる2,050トンとすることで意見が

一致しました。

また、日本側が負担する漁業協力費の総額に関しても、昨年と同一の条件とすることで

意見が一致しました。

具体的には、実際の漁獲量に応じて負担する方式を採用し、その上限を3億13万円、

下限を2億6,000万円とするものです。

このほか、日ロ間の科学技術協力計画についても議論を行った結果、これまで双方が

実施してきた、北太平洋におけるさけ・ます類の生態や分布に関する調査など、

両国の研究機関による協力を継続することで意見が一致しました。

2021年の日本水域におけるロシア系さけ・ますの漁獲に関する操業条件は

以下の通りとなっています。

@ 漁獲量:2,050トン(前年同)

(内訳)

・カラフトマス、ベニザケ、ギンザケ、マスノスケ 1,550トン(前年同)

(ベニザケ、ギンザケ、マスノスケは3種合わせて1隻当たり1トン以内)

・シロザケ 500トン(前年同)

A 漁業協力費:2億6,000万円〜3億13万円の範囲で漁獲実績に応じて負担
(前年同)

次に、日ロさけ・ます政府間協議の結果についてですが、

ロシア連邦200海里水域における日本漁船によるロシア系さけ・ますの漁獲に

関しては、例年、日ロ政府間でその漁獲の条件などについて協議しています。

ロシア連邦200海里水域においては、2016年から流し網の使用が

禁止されています。

このため、同水域において、さけ・ます類を漁獲するためには、従来まで使用していた

流し網に替わる他の漁法を用いることが必要となっています。

協議の結果、昨年に引き続き、漁船1隻により、曳き網による採算性の向上を

目的とした試験的な操業を行うことについて双方の意見が一致しました。

2021年のロシア水域におけるロシア系さけ・ますの漁獲に関する操業条件は

以下の通りとなっています。

@ 漁獲割当量   :125トン(前年同)

(内訳)べにざけ  : 15トン(前年 25トン)
しろざけ  : 24トン(前年 25トン)
からふとます: 81トン(前年 70トン)
ぎんざけ  :  3トン(前年同)
ますのすけ :  2トン(前年同)

A 入漁料:約2,433万円(前年同)

B 操業期間:令和2年6月1日から7月31日までの期間のうち、36日間
(前年の操業実績 7月7日から7月21日)

以上
水産庁国際課
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