2021年9月10日 Vol 392

提 供  日本漁船保険組合

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や
国際会議の結果等をお知らせしています。

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「全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第98回年次会合」の結果について

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去る、8月24日(火)から28日(土)まで、「全米熱帯まぐろ類委員会

(IATTC)第98回年次会合」がウェブ会議で行われました。

会議には、日本、カナダ、中国、コロンビア、韓国、コスタリカ、エクアドル、

エルサルバドル、米国、メキシコ、台湾、EU、、ベネズエラ等の国・地域が

参加しました。

我が国からは、福田水産庁資源管理部漁業交渉官(我が国代表)ほか、水産庁、

外務省、関係団体等が参加しました。

主な結果は以下のとおりです。

(1)太平洋クロマグロの資源管理

本年7月に開催された「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)北小委員会」と

「IATTC」の合同作業部会でコンセンサスが得られた事項をもとに、

IATTCの条約水域(東部太平洋)における太平洋クロマグロの資源管理措置

(漁獲枠等)について議論が行われ、

@ 漁獲枠の増加についてはコンセンサスが得られたものの、

A 米国とメキシコの間の漁獲枠配分については、両国間で意見がまとまらず、

本年10月の会合に向けて引き続き議論を行うこととなりました。

(2)メバチ・キハダの資源管理

まき網漁業(※)の規制強化などについて議論が行われましたが、合意に至らず、

本年10月の会合で引き続き議論することとなりました。

(※)IATTC水域での我が国漁船の操業は、はえ縄のみであり、

まき網の操業はない。

【参考1 合同作業部会の結果概要】

(1)漁獲枠(※WCPFC及びIATTC側の措置)

WCPFC
(※1)
小型魚 大型魚
現状維持 一律15%増(※2、※3)

IATTC

一律15%増
上記に加えて200トン増(※4)

(※1)小型魚枠/大型魚枠の区分はない。
(※2)我が国は732トン増。
(※3)韓国は現在枠がないため、30トンを設定。
(※4)200トンのIATTC内の配分は今後検討

(2)漁獲枠の未利用分の繰越(※WCPFC側の措置)

「漁獲枠の未利用分の繰越率の上限を、漁獲枠の5%から17%へ増加」する

現行の特例措置を、今後3年延長。

(3)小型魚の大型魚への振替(※WCPFC側の措置)

継続的な措置とするとともに、小型魚枠の10%を上限として、

「1.46倍」換算して振り替えることが可能。

【参考2 現行のIATTCのメバチ・キハダ資源管理措置の概要】

(1)まき網漁業(※我が国漁船は操業していない)

・ 72 日間の全面禁漁 (7月29 日〜10 月8日又は11 月9日〜1月19 日の期間)
・ 沖合特定区で1か月間禁漁(10 月9日〜11 月8日の期間)
・ 集魚装置(FADs)の使用数を大型まき網漁船で450 個に制限

(2)はえ縄漁業

メバチの漁獲枠の設定(我が国漁獲枠32,372 トン/年)

【参考3 今後の関係会合のスケジュール】

(1)IATTC「年次会合(継続)」(10月18日〜22日、ウェブ会議)

(2)WCPFC
@「北小委員会」(10月5〜7日、ウェブ会議)
A「年次会合」(11月29日〜12月7日、ウェブ会議)

                              水産庁国際課

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