2021年12月14日 Vol 395

提 供  日本漁船保険組合

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や

国際会議の結果等をお知らせしています。

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大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)年次会合の結果について

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去る11月15日から23日まで、大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)

第27回通常会合(年次会合)がウェブ形式で開催されましたのでその

結果についてお知らせします。

会合には、日本、EU、米国、カナダ、中国、ブラジル、南アフリカ等50か国

・地域の参加があり、我が国からは、太田農林水産省顧問(ICCAT政府代表、

パネル2議長)の他、水産庁、経済産業省、国際水産資源研究所等から

関係者が出席しました。

今年の年次会合の主な結果は次のとおりです。

1.熱帯マグロ(メバチ、キハダ)の資源管理措置

 2022年以降の漁獲可能量(TAC: Total Allowable Catch)及び国別割当量や

まき網のFAD(集魚装置)規制等について議論が行われました。

メバチのTACは本年の61,500トンから2022年は62,000トンに増加

(我が国割当は昨年と同様13,979.84トン)し、キハダについては、本年のTACを

維持することとなりました(国別割当は設定されておりません)。

また、2022年のFADs操業の禁漁期間は1月1日〜3月13日で合意されました。

(2021年:1月1日〜3月31日)。

2.大西洋クロマグロの資源管理措置

2022年のTACとして、東資源は漁獲可能量36,000トン(我が国割当2,819トン)が

維持されましたが、西資源については本年の2,350 トン(我が国割当407.48トン)

から2022年は2,726トン(我が国割当664.52トン)に増加させることが

合意されました。

国別漁獲割当量は以下のとおりです。

(1)東資源の総漁獲可能量(TAC)(主要国) 単位:トン
2020年/2021年/2022年
TAC 36,000/36,000/36,000
うち日本2,819/2,819/2,819
うちEU19,460/19,460/19,460
うちモロッコ3,284/3,284/3,284
※ 科学委員会の勧告を踏まえ、各年のTACをレビュー。
※ 各国の漁獲枠には移譲分を含まず。

(2)西資源の総漁獲可能量(TAC)(主要国) 単位:トン
2020年/2021年/ 2022年
TAC 2,350/2,350/ 2,726
うち日本407.48/407.48/664.52
うち米国1,247.86/1,247.86/1,316.14
うちカナダ515.59/515.59/543.65
※ 科学委員会の勧告を踏まえ、各年のTACをレビュー。
※ 各国の漁獲枠には移譲分を含まず。

3.北アオザメの資源管理措置

資源の減少が懸念されている北アオザメについて、暫定的に2022年と

2023年は船上保持を禁止とし、来年の年次会合において2023年以降も

保持禁止を継続するか検討することとなりました。

4.次回会合

  次回年次会合は、来年(2022年)11月に開始される予定です。

                              水産庁国際課

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