2004年6月22日 Vol.4
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━■□■□


   「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
  操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。
                 
 
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   ロシア水域におけるサケ・マス民間交渉について

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 今年のロシア水域におけるさけ・ます民間交渉は6月12日に契
約書の作成が完了し、例年より1ヶ月以上も遅れた6月16日によ
うやく出漁の運びになりました。
 
 出漁隻数は中型船が22隻、小型船が26隻、合計48隻で、操
業漁獲枠は7210トンとなりました。

  今年の交渉では、まず、ロシア側漁獲枠政府決定及び日ロ漁業合
同委員会第20回会合のロシア側署名権限決定の遅延及び協議窓口
の決定が遅れた等全てロシア側の都合により、さけ・ます民間交渉
の開始が5月21日と大幅に遅れました。

 更に、民間交渉が開始されると、5月28日に操業条件等につい
て議定書の署名が終了したにも拘わらず、引き続き行われた契約書
の協議において、ロシア側の代表である国営漁業資源社は、議定書
に定められている入漁料(280円/kg)を反故にする入漁料の変更
提案(292円/kg)が持ち出し、交渉が膠着状態になりました。

 我が国漁業者は、議定書の署名を受け出漁の準備を全て完了して
おり、このような段階で、契約書の協議で出漁条件の根幹である入
漁料の引き上げを迫るとのロシア側の対応は、あまりにも理不尽で
あると考えます。

 加えて、6月10日の契約書の署名の際、6月12日までに許可
証を発給するとの約束を交わしていたにも拘わらず、ロシア側の手
続きの不備により許可証の発給が遅れたことは非常に不誠実な対応
であります。

 以上のように今回の民間交渉におけるロシア側の対応は極めて不
誠実かつ理不尽であり、信用にもとるものでありました。

 ロシア側のこのような対応を是正させていくには、日本側が一丸
となって毅然とした対応をしていくことが重要と考えます。
 
 最後に、豊漁と無事故の操業を祈念申し上げます。

                      
                     水産庁遠洋課北洋班
    
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                 (社)農林放送事業団
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                   漁船保険中央会
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