2022年12月12日 Vol 406

提 供  日本漁船保険組合

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や

国際会議の結果等をお知らせしています。

**************************************

大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)年次会合の結果について

**************************************

去る11月14日から21日まで、ポルトガルで開催された、大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)

第23回特別会合(年次会合)の結果についてお知らせします。

会合には、日本、EU、米国、カナダ、中国、ブラジル、南アフリカ等52か国・地域の参加があり、

我が国からは、太田農林水産省顧問(ICCAT政府代表、パネル2議長)の他、水産庁、外務省、

経済産業省、水産資源研究所等から関係者が出席しました。今年の年次会合の主な結果は

次のとおりです。

1大西洋クロマグロの資源管理措置

2023年〜2025年のTACとして、東水域は漁獲可能量を36,000トンから40,570トン

(我が国割当3,114トン)に増加させることが合意されました。

西水域については本年の2,726トン(我が国割当664.52トン)を維持することとなりました。

国別漁獲割当量は以下のとおりです。

(1)東水域の総漁獲可能量(TAC)(主要国) 単位:トン

 2021年    2022年  2023年〜2025年

TAC  36,000    36,000 40,570

うち日本   2,819   2,819    3,114

うちEU 19,460   19,460 21,503

うちモロッコ 3,284   3,284 3,700

※ 各国の漁獲枠には移譲分を含まず。

(2)西水域の総漁獲可能量(TAC)(主要国) 単位:トン

 2021年     2022年 2023年〜2025年

TAC  2,350     2,726  2,726

うち日本  407.48      664.52   664.52

うち米国 1,247.86    1,316.14  1,316.14

うちカナダ 515.59      543.65   543.65

※ 各国の漁獲枠には移譲分を含まず。

2.熱帯マグロ(メバチ、キハダ)の資源管理措置

2023年以降の漁獲可能量(TAC: Total Allowable Catch)及び国別割当量やまき網のFAD

(集魚装置)規制等について議論が行われました。

メバチのTACは本年の62,000トン(我が国割当は昨年と同様13,979.84トン)を維持し、

キハダについても、本年のTACを維持することとなりました(国別割当は設定されておりません)。

また、2023年のFADs操業の禁漁期間は1月1日〜3月13日です(昨年から変更なし)。

3.ウミガメ混獲回避措置

今次会合において、ウミガメの混獲回避措置が採択され、浅縄(設置水深100メートル以浅)の

はえ縄について、

@大型サークルフックのみの使用、

A魚餌のみの使用、

Bその他委員会が認めたもの、から少なくとも1つを実施することが合意されました。

4.次回会合

 次回年次会合は、来年(2023年)11月にエジプトで開催される予定です。

                              水産庁国際課

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(株)農林放送事業団
H P: http://www.agriworld.or.jp
FAX:03−6260−7618         

 日本漁船保険組合
H P: http://www.ghn.or.jp/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━