2024年5月10日 Vol 429
提 供  日本漁船保険組合

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や

国際会議の結果等をお知らせしています。

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北太平洋漁業委員会(NPFC)第8回年次会合の結果について

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さる4月15日から18日まで、北太平洋漁業委員会(NPFC)第8回年次会合が大阪市において
開催されました(ウェブ会議を併催)。
NPFCは、北太平洋公海における漁業資源の長期的な保存及び持続可能な利用の確保等を目的と
する地域漁業管理機関で、サンマ、サバ類、クサカリツボダイ等を管理の対象としています
(マグロ類、サケ・マスなど他の条約の対象資源は対象外)。
今回の会合には、NPFCに加盟している全ての国・地域(日本、カナダ、ロシア、中国、韓国、
台湾、米国、バヌアツ及びEU)が参加しました。本会合で合意された主な措置は以下の通りです。

(1)サンマの保存管理措置
資源水準に応じて総漁獲可能量(TAC)を算出する漁獲管理規則が合意されました。
同規則では、直近の資源水準からTACが算出されるものの、毎年のTACの変動の幅は対前年比
10%までとされています。
この漁獲管理規則により、2024年の公海におけるTACは昨年の年次会合で合意した15万トン
から13.5万トンに削減(分布域全体の年間漁獲量は、同25万トンから22.5万トン以内に抑制)
されることとなりました。

(2)マサバの保存管理措置
これまでは隻数制限のみ課されていましたが、本会合では公海におけるマサバの漁獲量を10万
トン(うちまき網8万トン、トロール2万トン)に制限する措置に合意されました。
また、同漁獲上限の範囲で、今まで条約水域における操業実績のないEUの漁船についても操業が
認められることとなりました。

(3) 底魚類の保存管理措置(キンメダイ等)
天皇海山海域での底魚漁業について、脆弱な海洋生態系を保護するため、禁漁期間の拡大など、
措置が強化されました。なお、天皇海山の一部海域における底びき網漁業の禁止等についても
議論がなされ、今後継続して審議していくこととなりました。

                                水産庁国際課

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