2024年5月27日 Vol 430
提 供 日本漁船保険組合
■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□
「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や
国際会議の結果等をお知らせしています。
*******************************************
第56回東南アジア漁業開発センター(SEAFDEC)理事会の結果について
*******************************************
東南アジア漁業開発センター(SEAFDEC)は東南アジア地域の持続的な水産業発展のための
漁業開発の促進を行うことを目的として1967年に設立された国際機関であり、日本及びASEAN加盟国
の計11か国で構成されています。
今年の理事会は、5月6日〜9日に、フィリピンのタガイタイで開催され、日本からは
福田水産庁資源管理部審議官が代表として参加しました。結果の主な内容は以下の通りです。
○ IUU漁業対策
・IUU漁業対策(地域漁船登録、寄港国措置協定、ASEAN電子漁獲証明制度等)に関して、
2023年のSEAFDECのイニシアティブによるASEAN地域のIUU漁業対策の活動進捗の報告が行われた。
・メンバー国からは、支持が表明されるとともにSEAFDECに対し、今後の寄港国措置(PSM)やFAOの
転載ガイドラインの国内実施に対する支援等の更なるIUU漁業対策についての要請や提案があった。
○ ワシントン条約(CITES)
・2023年のCITES 関連会議に係る最新情報、進行中のSEAFDECの取組、CITES問題に関連する主要な
懸念と勧告に関して報告が行われた。
・我が国からは、第19回CITES締約国会議(CoP19)におけるSEAFDEC及びそのメンバー国の協力に
感謝を述べるとともに、類似規程(look-alike provision)を用いた科学的根拠に基づかない
附属書掲載に対して懸念を指摘し、今後も動向を注視しつつ科学的根拠に基づく持続的利用に向けて
SEAFDECメンバー国と協力したい意向を表明した。
・他のメンバー国からは、進行中のSEAFDECの取組を継続することの重要性、地域のNFD
(種の存続を脅かさないという科学当局の助言)の開発や重要種の監視の能力強化への支援
の必要性について発言があった。
○ SEAFDEC訓練調査船
・我が国が供与した2隻の訓練調査船の2023年の運航実績について報告、2024年の運航計画の承認が
行われた。
・我が国からは訓練調査船の最大限の利用を要請した。
・他のメンバー国からは、訓練調査船の意義と重要性、調整中の調査計画について発言があった。
○ その他
・ASEAN地域における漁業の持続的な発展と管理への貢献として日本拠出金に対する謝辞が
述べられた。
・来年の理事会は、シンガポールが主催することとなった。
水産庁国際課
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(株)農林放送事業団
H P: http://www.agriworld.or.jp
FAX:03−6260−7618
日本漁船保険組合
H P: http://www.ghn.or.jp/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━