2024年06月24日 Vol433
提 供 日本漁船保険組合

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□

「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や

国際会議の結果等をお知らせしています。

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北太平洋溯河性魚類委員会(NPAFC)第31回年次会議の結果について

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北太平洋のさけ・ます資源の保存を目的として、北緯33度以北の公海でのさけ・ます
漁業の禁止を主な内容とした「北太平洋における溯河性魚類の系群の保存のための条約」
が1993年に発効し、我が国のほか、アメリカ、カナダ、ロシア、韓国が、この条約に加盟
しています。例年、この条約に基づく「北太平洋溯河性魚類委員会(NPAFC)」の
年次会議が開催されており、本年の第31回年次会議は、5月14日から30日(日本時間)まで、
オンラインで開催されました。

年次会議では、条約水域における取締活動やさけ・ます資源に関する科学調査協力について
議論しています。

取締分野の会議では、2023年における加盟各国のさけ・ます資源の違法操業の取締実績
について報告が行われました。
加盟国による取締活動は、取締船でのべ105日、航空機でのべ157時間以上実施されました。

科学調査分野の会議では、北太平洋におけるさけ・ます資源に関する調査活動について
各国から報告が行われ、2023年の北太平洋のさけ・ます商業漁獲量は過去3番目に多い
漁獲量(109.6万トン)となり、漁獲尾数では過去最高(7.3億尾)となったことが
示されました。このうち、カラフトマスの漁獲量は69.3万トンと全体の63%を占め、
続くシロザケの漁獲量は20.7万トンであり、全漁獲量の19%を占めている。
アジア側におけるシロザケの漁獲量は、ロシアと韓国では2015年以降、日本では2003年以降
減少傾向にあり、2023年のアジア側での合計漁獲量は13.5万トンで、1982年以降で2番目に
低い水準となったこと等が報告されました。
2024年には、ベーリング海西部及び北東部、北太平洋西部、オホーツク海で研究調査が
予定され、回遊時期、資源状態、分布、生残率、海洋生態系、遡上サイズの予測、
系群識別、海洋におけるさけ・ますの成長と魚体の状態などを調査します。

次回の第32回年次会議の日程及び場所については未定です。

                                水産庁国際課

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