2024年8月1日 Vol438/再
提 供 日本漁船保険組合
■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□
「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や
国際会議の結果等をお知らせしています。
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「WCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)北小委員会
・IATTC(全米熱帯まぐろ類委員会)
の合同作業部会」及び「WCPFC北小委員会」の結果について
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2024年7月10日(水)から16日(火)まで、「WCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)
北小委員会・IATTC(全米熱帯まぐろ類委員会)の合同作業部会」及び「WCPFC北小委員会」
が釧路市にてweb会議と併用する形式で行われました。
会議には、日本、米国、カナダ、韓国、台湾、NZ、フィジー、バヌアツ、ミクロネシア、
マーシャル諸島、ツバル、豪州、メキシコ※1、EU※1、フィリピン※2、中国※2の他、
関係する国際機関、NGO等が出席しました。
※1 WCPFC北小委員会・IATTC合同作業部会のみ出席
※2 WCPFC北小委員会のみ出席
我が国からは、福田水産庁資源管理部審議官(我が国代表)ほか、水産庁、外務省、経産省、
国立研究開発法人 水産研究・教育機構及び業界関係者が参加しました。
会議の結果は、以下のとおりです。
(1)太平洋クロマグロの保存管理措置
小型魚10%、大型魚50%の増枠を基本とする措置に合意。
【WCPFC(中西部太平洋)】
WCPFC北小委員会・IATTC合同作業部会での議論を経て、WCPFC北小委員会が、2025年以降
の措置として、以下の増枠等を勧告(措置は2026年に見直すことを明記)。
@ 漁獲上限
小型魚
日本:4,007トン ⇒ 4,407トン (10%、400トン増枠)
韓国: 718トン ⇒ 718トン (増枠なし)
(計:4,725トン ⇒ 5,125トン (400トン増枠))
※1 0歳魚(2kg未満)の漁獲が増えないよう努める。
大型魚
日本:5,614トン ⇒ 8,421トン (50%、2,807トン増枠)
韓国: 30トン ⇒ 501トン (※2 471トン増枠)
台湾:1,965トン ⇒ 2,947トン (50%、982トン増枠)
(計:7,609トン ⇒ 11,869トン (4,260トン増枠))
※2 韓国については、現行の漁獲枠が僅少であるため、300トンの追加と小型魚増枠分の
振替による増枠を実施。
※3 上記のほか、NZ、豪州は、それぞれ200トン、40トンまで漁獲可能。
A 当初の漁獲枠の17%を上限に、未使用漁獲枠を繰越すことができる規定を一般ルール化
(年限なく適用)に合意。
B 小型魚から大型魚への振替に当たっての特例措置(小型魚の漁獲上限を1.47倍して大型魚
に振替可)について、適用上限(韓国40%、日本等30%)を撤廃し、一般ルール化(年限なく
適用)に合意。
【IATTC(東部太平洋)】
WCPFC北小委員会・IATTC合同作業部会において、2025年及び2026年に適用される措置として、
IATTCが以下の増枠等を検討することに合意。
(従来どおり、2年分のブロッククオータ)
米国 :1,017トン ⇒ 1,822トン (50%+300トン増枠)
メキシコ:6,973トン ⇒ 10,763 トン (50%+300トン増枠)
(計:7,990トン ⇒ 12,585 トン (4,595トン増枠))
(2)太平洋クロマグロの管理状況の報告
我が方より、太平洋クロマグロの国内管理状況について報告し、青森県で生じた未報告事案を踏まえ、
漁業法及び水産物流通適正化法の改正、漁獲監理官の新設等の管理強化策を講じた旨報告。
(3)監視取締措置
各国が実施している監視取締措置に関する報告義務を設け、2025年以降、合同作業部会で統一的な
監視取締措置を検討していく手続きを定めた保存管理措置に合意。
IATTC及びWCPFCは、今次会合の結果を踏まえ、以下のスケジュールで、それぞれの機関として
最終的な議論をしていく予定です。
9月 2日〜6日 IATTC「年次会合」(パナマ)
11月28日〜12月3日 WCPFC「年次会合」(フィジー)
水産庁国際課
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