2024年12月6日 Vol444
提 供 日本漁船保険組合
■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□
「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や
国際会議の結果等をお知らせしています。
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国際捕鯨委員会(IWC)の結果について
南大西洋サンクチュアリは否決
先住民の捕獲枠は自動更新
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隔年で開かれる国際捕鯨委員会(IWC)の第69回総会がペルー・リマで9月22日から
27日(現地)の日程で開かれました。加盟国88か国のうち、65か国が出席。このうち
反捕鯨支持国43か国、捕鯨支持国22か国。日本は2019年に脱退しているためオブザー
バーで参加しました。
総会では、6年に1度更新することになっている先住民生存捕鯨枠を現行の捕獲枠で自動更新
しました。先住民枠については、18年総会で捕獲枠に変更がなく、資源に悪影響がない場合、
審議なく自動更新することが決まっています。対象は米国・イヌイットおよびマカ・インディア、
ロシア・チュクチ先住民、デンマーク領グリーンランド・イヌイットなど。
アルゼンチン、ブラジルなどが提案していた南大西洋サンクチュアリー(鯨類保護区)の
付表修正案が投票に持ち込まれ、わずか1票差で否決されました。22年総会でも同様の案が
出されたものの、その際は定足数に足りず採決に至りませんでした。
アンティグア・バーブーダが提出した商業捕鯨モラトリアム(一時停止)を撤回する決議案は
撤回され継続審議することになりました。
また、欧州連合(EU)の提案としてハンガリーが代表し、商業捕鯨活動の責任に関する決議
案を提出し、過半数の賛成票で採択されました。ただし法的拘束力は持ちません。決議案は、
国連海洋法条約に基づき、非加盟国にも商業捕鯨の活動について報告を求める内容で、日本の
商業捕鯨を念頭に置いた案とみられます。
次回は26年に豪州で開催予定です。
水産経済新聞
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