2006年4月6日 Vol.45
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━■□■□


   「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
  操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。
                 
 
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  我が国排他的経済水域における外国漁船の操業及び取締状況

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 我が国排他的経済水域(EEZ)で操業を行っている外国漁船の
操業状況についてお知らせします。

 現在、農林水産大臣の許可を受けて、我が国EEZで操業を行っ
ているのは、韓国漁船、中国漁船(現時点では、未許可)及びロシ
ア漁船です。

 韓国漁船に関しては、昨年末の日韓漁業交渉の結果、本年、さん
ま棒受け網、いか釣りのほか10の漁業種類の我が国EEZでの操
業が認められました。このうち、現在、我が国EEZで操業を活発
に行っているのは、はえ縄漁業、中型機船底びき網漁業です。

  はえ縄漁業については、北緯28度から北緯30度、東経125
度から127度30分付近の日韓南部暫定水域以南の東シナ海では
移動式はえ縄の操業が、また、日本海側の山口県沖合の農林漁区8
80(2月〜3月禁止)、890区では固定式はえ縄での操業が行
われています。中型機船底びき網漁業については、対馬北北東の農
林漁区710区、900区が主漁場となっています。

 中国漁船に関しては、昨年末から年明けの日中漁業交渉の結果、
本年、底びき網漁業、いか釣り漁業の2漁業種類の我が国EEZで
の操業が認められましたが、現時点(3月30日)では未許可です。

 ロシア漁船に関しては、昨年末の日ロ漁業交渉の結果、本年、ト
ロール漁業、まき網漁業、棒受け網漁業の3つの漁業種類の我が国
EEZでの操業が認められました。

 このうち、現在、我が国EEZで操業を活発に行っているのはト
ロール漁業で、北海道襟裳岬沖の北緯42度、東経144度付近、
常磐沖の北緯36度30分、東経141度付近が主漁場となってお
り、イトヒキダラを漁獲しています。

 次に我が国EEZにおける外国漁船の取締状況についてお知らせ
します。

 平成17年に水産庁が拿捕した外国漁船は、16件ですがその内
悪質な違反といえる無許可操業、操業水域違反、立入検査忌避違反
などが拿捕件数14件(16年は29件中16件)となり、悪質な
違反の割合が高くなっています。平成18年3月29日現在では拿
捕が4隻で、うち韓国漁船が3隻、台湾漁船が1隻となっています。

 平成17年の特徴的な点は、台湾漁船と韓国アナゴ筒漁船の拿捕
が多かったことです。

 台湾漁船については、我が国EEZ内での操業が一切認められて
いないにもかかわらず、沖縄周辺海域や小笠原周辺海域等での違法
操業が頻発していることから、内閣府沖縄総合事務局と水産庁の連
携による重点取締り等を実施し4件の拿捕がありました。

  また、韓国アナゴ筒漁船についても、我が国EEZで一切許可を
していないにもかかわらず、多数のアナゴ筒漁船が出没しています。

 その主な海域は九州海域から山陰沖にかけてですが、その姿は能
登半島沖や新潟の佐渡周辺から青森県の西側、さらには太平洋(福
島沖から三重沖まで)でも現認されており、こうした悪質な違法操
業を撲滅するため水産庁は全力で取締りをしていますので、我が国
漁船による現認情報があれば、水産庁・最寄りの漁業調整事務所又
は海上保安庁に連絡をして下さい。



                   水産庁管理課指導監督室

	
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