2025年5月30日 Vol450
提 供 日本漁船保険組合
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「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、操業上の注意事項や

国際会議の結果等をお知らせしています。

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北太平洋溯河性魚類委員会(NPAFC)第32回年次会議の結果について

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北太平洋のさけ・ます資源の保存を目的として、北緯33度以北の公海でのさけ・ます漁業の
禁止を主な内容とした「北太平洋における溯河性魚類の系群の保存のための条約」が1993年に
発効し、我が国のほか、アメリカ、カナダ、ロシア、韓国が、この条約に加盟しています。
例年、この条約に基づく「北太平洋溯河性魚類委員会(NPAFC)」の年次会議が開催されており、
本年の第32回年次会議は、5月12日から16日(現地時間)まで、カナダのバンクーバー市で開催
されました。

年次会議では、条約水域における取締活動やさけ・ます資源に関する科学調査協力について
議論しています。

取締分野の会議では、2024年における加盟各国のさけ・ます資源の違法操業の取締実績について
報告が行われました。
加盟国による取締活動は、取締船でのべ360日、航空機でのべ670時間以上実施されました。

科学調査分野の会議では、北太平洋におけるさけ・ます資源に関する調査活動について各国から
報告が行われ、2024年の北太平洋のさけ・ます商業漁獲量は52.8万トンとなり、漁獲尾数では
1988年以降で最低水準(2.85億尾)となったことが示されました。このうち、カラフトマスの
漁獲量は19.6万トンと全体の37%を占め、続くシロザケの漁獲量は18.4万トンで全体の35%を
占めています。
2024年のアジア側におけるさけ・ますの商業漁獲量は30万トンで
1992年以来最低水準となりました。また、アジア側におけるシロザケの漁獲量は、
2015年以降減少傾向にあり、2024年のアジア側での合計漁獲量は11.9万トンで、1980年以降
最低水準となったこと等が報告されました。
2025年には、ベーリング海中央部、西部及び北東部、北太平洋西部及び中央部、オホーツク海で
研究調査が予定され、回遊時期、資源状態、分布、生残率、資源評価、海洋条件などを調査します。

次回の第33回年次会議はカナダのバンクーバー市で開催される予定です。

  水産庁国際課

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