2006年6月23日 Vol.46
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━■□■□


   「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
  操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。
                 
 
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  インド洋まぐろ類委員会第3回特別会合及び
              第10回年次会合の結果について

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 本年5月17日から5月26日にかけて、インドで開催された
「インド洋まぐろ類委員会(IOTC)」第3回特別会合と、第
10回年次会合の結果についてお知らせいたします。
 我が国からは、前(まえ)水産庁資源管理部国際課漁業交渉官
(政府代表)はじめ、関係省庁、研究所、業界から関係者が出席し
ました。

 IOTCは、国連食糧農業機関(FAO)憲章第14条に基づい
て1996年に設立された、インド洋のマグロ類の保存管理を行う
地域漁業管理機関です。
 現在の加盟国は、我が国、韓国、中国、豪州、インド、セイシェ
ル(事務局設置国)、パキスタン等インド洋沿岸国の合計23カ国
とECです。

 今回会合の結果については以下のとおりです。

1.第3回特別会合においては、現在FAOの下で設立されている
  IOTCを、FAOから分離するための条約改正案が作成され、
  明年の年次会合において採択に付されることとなりました。

2.第10回年次会合においては、以下の措置が採択されました。
 
 (1)資源管理措置
   ・2007年から2009年の3年間、加盟国及び協力的非加
    盟国は、毎年の実操業隻数を2006年レベルで制限する。
   (日本等については2000年以降の最大実績まで増隻が認め
    られる。)
    ・実操業隻数については、はえ縄・まき網等、漁業種類間で漁
     獲努力量の増加につながらない範囲内で隻数を調整・変更す
     ることができる。
    ・漁船を他国から受け入れる場合には、いずれかの地域機関の
     正規許可船リストに掲載されており、かついずれかの地域機
     関のIUUリストにも掲載されていない漁船のみ認められる。
  なお、長年の懸案であるメバチの漁獲枠設定については、調整
  がつかず今回は合意されませんでした。
 
 (2)転載管理
   2008年7月1日より、オブザーバーが乗船しているIO
   TC登録済みの運搬船に転載する場合のみ、公海の洋上転載
   を認める措置が採択されました。
 
 (3)VMSの搭載の義務付け
   公海で操業する全ての15メートル以上の船について、20
   07年7月1日から実施することとなりました。
 
 (4)海鳥の混獲回避措置
   現在CCSBTで実施していると同様、南緯30度以南にお
   いてトリポールの使用が義務付けられることとなりました。


                        水産庁国際課

	
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                 (社)農林放送事業団
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                   漁船保険中央会
          H P: http://www.ghn.or.jp/
                                           
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