2007年10月17日 Vol.63 提 供 漁船保険中央会 ■□■□━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━■□■□ 「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、 操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。 ****************************** 北西大西洋漁業機関(NAFO)第29回年次会合について ****************************** 今回は、9月24日から28日にかけて、ポルトガルのリスボンにお いて開催されました「北西大西洋漁業機関(NAFO)第29回年次 会合」の結果についてお知らせします。 北西大西洋漁業機関(NAFO)は、カナダ沿岸200海里を含 む北西大西洋を条約水域とし、主として、底魚類の資源管理を行う ために1979年に設立された地域漁業管理機関です。 現在、日本、カナダ、ロシア、米国、ノルウェー等、11カ国及び EUが加盟しています。 日本は、この海域において、遠洋底びき網漁船によりカラスガレ イ及びアカウオを中心に漁獲をあげています。 今回の会合には、日本からは、水産庁、外務省、独立行政法人水 産総合研究センター、社団法人日本トロール底魚協会の担当者が出 席しました。 今回の会合においては、NAFOの現行制度の見直し及び管理機能 強化を目的とした条約改正案について議論され、採択されました。 主な魚種別の保存管理措置として、3KLMO区(カナダ・ニュー ファンドランド州沖)のカラスガレイについては、科学理事会から、 過去3年が過剰漁獲の状態であり、現行のTAC16,000トンを4年間で 毎年15%ずつ削減すべきとの勧告が出ていましたが、遵守評価にお いて明確な過剰漁獲の事実が特定できず、2008年については、現行 措(TAC16,000トン、日本の漁獲枠1,215トン)を1年間延長するこ ととなりました。 3M区のアカウオについては、管理上のTACが5,000トンから8,50 0トンに変更されましたが、実質TAC20,000トンに変更は無く、国 別割当量(日本の漁獲枠は400トン)は変更しないこととなりまし た。 (当該魚種は各国漁獲量の合計が管理上のTACに達した時点で操業 禁止となります。) 3L区エビについては、資源評価に基づきTACが22,000トンから、 25,000トンに変更され、日本の漁獲枠は245トンから278トンに増 枠となりました。 また、2008年4月30日から5月6日までモントリオール(カナダ) において中間会合を開催し、以下の事項について検討することとな りました。 ・3L区及び3M区のエビ資源の管理 ・脆弱な深海生態系の保護 次回の年次会合は、カナダのハリファックスにおいて、2008年 9月22日から26日まで開催されることが決定いたしました。 水産庁国際課 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (社)農林放送事業団 H P: http://www.agriworld.or.jp FAX:03−3585−5728 漁船保険中央会 H P: http://www.ghn.or.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━