2008年3月31日 Vol.72
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


   「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
  操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。


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       海外マグロ漁業における注意事項について

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(1)ポートステートコントロール(入港国検査):
・各主要港(ラス、ケープ、カナダ)において漁獲物検査について
 は、既に一部実施されており入港国検査が強化されつつあります。
 今後単純補給寄港のみについても同様の検査事項が実施される可
 能性があります。
・また、船体表示(船名、信号符字等)が不明瞭なままで入港して
 いる例が確認されていますが、あらぬ疑いをかけられる恐れがな
 いよう十分に注意してください。
・入港国によっては運搬船へ転載するものだけでなく、魚倉にある
 漁獲物も検査対象となるので、不必要な疑いをかけられないよう
 に注意してください。
・特に規制対象漁獲物(クロマグロ,北メカジキおよびメバチ等)
 の数量確認が行われているようです。また、その際、わが国の漁
 獲成績報告書の写し、外国200海里入漁許可の写し等の提出を
 求められることもありますので入港前に準備しておいてください。

(2)洋上臨検:
・ICCAT及びWCPFC条約水域の公海においては、正式に加盟国の監視
 船による洋上臨検が認められています。今後、米国、EU、豪、
 NZという国々による臨検が頻繁に実施されることが想定されま
 すので、ログブック、操業日誌(漁獲成績報告書)を毎日、必ず
 正確に記入してください。また、混獲回避措置及びVMS等につ
 いて、十分に確認し、確実に実施してください。

(3)混獲問題:
・洋上におけるサメヒレの切取り禁止およびサメヒレの持ち込みに
 ついては魚体も含めた全量保持が義務づけられております。
・環境グループ(グリンピース、WWF)によるまぐろはえ縄漁船に対
 する反漁業キャンペーンの影響から、入港国(米国、カナダ、ラ
 ス等)によっては、厳しい漁獲物検査が予想されます。入港前に
 現地情報を確認してください。
・東部太平洋海域等操業水域においては、既に、海亀・サメ等の混
 獲種のデータ提供及び海亀の放流に必要な3点セット(タモあみ、
 ラインカッター、デフッカー)の保持が求められております。確
 認方お願いします。
・IOTC条約水域においては、南緯30°以南、ICCAT条約
 水域においては、南緯20°以南においてトリポールの使用が義
 務付けられております。一方、WCPFC条約水域においては、
 南緯30°以南及び北緯23°以北について、トリポールの使用
 と併せた回避措置が義務付けられておりますので確実に実施して
 ください。

(4)外国200海里内操業:
・必ず操業条件を確認の上、遵守してください。
・特に、出域・入域通報、操業期間、週別報告、漁獲報告の提出及
 びVMS(アルゴスまたはインマルC)の運用状態については、正
 常に作動しているか必ず確認してください。
・各国の定める、操業禁止水域及び漁業専管水域を確認して下さい。
・特にアフリカ沿岸・インド洋諸国については、EUが高速艇・無
 線機器等を支援の上、取締関連の専門家を派遣し、共同監視体制
 強化を進めておりますことを申し添えます。


               日本かつお・まぐろ漁業協同組合


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                 (社)農林放送事業団
           H P: http://www.agriworld.or.jp
           FAX:03−3585−5728         
                                                     
                    漁船保険中央会
           H P: http://www.ghn.or.jp/
                 
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