2008年7月1日 Vol81
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


   「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
  操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせします。


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          インド洋まぐろ類委員会(IOTC)
            第12回年次会合の結果について            

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 本年6月7日から11日まで、オマーンにおいて開催された「イ
ンド洋まぐろ類委員会(IOTC)」第12回年次会合の結果につ
いてお知らせします。
 参加国は、我が国、EU、韓国、中国、豪州、セイシェル、オマ
ーン等20カ国・地域の参加があり、我が国からは、勝山水産庁資
源管理部国際課漁業交渉官の他水産庁、外務省、(独)水産総合研
究センター、業界から関係者が出席しました。
 IOTCは、国連食糧農業機関(FAO)憲章第14条に基づき
1996年に設立された、インド洋のマグロ類の保存管理を行う地
域漁業管理機関です。現在の加盟国は、我が国、韓国、中国、豪州、
インド、セイシェル(事務局設置国)等合計26カ国とEUです。
 今回会合の結果は次のとおりです。

1.FAOの枠組みからの分離に関する条約改正
 台湾のIOTC参加を可能にするため、FAOの枠組みからの分
離に関する条約改正についてFAO内部での検討経過の報告があり、
FAOからの分離手続きについては、既存協定の廃止と新協定の設
立が適当との考えが示されました。また、途上国からFAOからの
分離に反対の立場が示され、今後、議論を継続することとされまし
た。

2.海鳥混獲回避措置
 南緯30度以南で操業する全ての漁船について、海鳥混獲回避措
置を強化(中西部太平洋漁業委員会と概ね同様の措置の導入)する
ことが合意されました。

3.洋上転載の管理
 漁獲物の洋上転載を行う運搬船に乗船するオブザーバーについて、
オブザーバープログラムの具体的な実施手続きが合意されました。

4.漁獲記録の提出様式
 公海及びEEZで操業するはえ縄漁船(自国EEZ内のみで操業
する24m以下のはえ縄漁船は除く)の漁獲記録の提出様式が合意
されました。

5.統計データ提出の義務化
 保存管理措置の検討に必要とされるデータについて、途上国が未
提出という状況の改善のため、科学委員会の検討を踏まえ、各国が
提出すべきデータ項目が合意されました。

6.次回年次会合は、2009年3月16日から20日までの期間
開催されることとなりました。

                                   水産庁国際課

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                    漁船保険中央会
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