2009年1月6日 Vol98
提 供  漁船保険中央会

■□■□━━━━━━━━「海外漁業情報」━━━━━━━━■□■□


 「海外漁業情報」では、海外で操業される漁業者の皆さんへ、
 操業上の注意事項や国際会議の結果等をお知らせしています。

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    大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)
                第16回特別会合の結果について            

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  2008年11月17日から24日まで、モロッコにおいて開催されまし
た「大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)」第16回特別会
合の結果についてお知らせします。
 我が国、米国、EU等41カ国・地域等の参加があり、我が国から
は、宮原水産庁資源管理部審議官の他水産庁、外務省、業界から関
係者が出席しました。
 今回会合の主要な結果は次のとおりです。

1.東大西洋クロマグロの保存管理措置
 2011年までの漁獲可能量(TAC)及び2010年までの国別割当量が
決定され、2008年のTAC28,500トン(日本の割当2,430トン)に対
し、2009年22,000トン(1,871トン)、2010年19,950トン(1,697ト
ン)、2011年18,500トンとなりました。なお、2010年及び2011年の
TACは必要に応じて見直す、また2011年の国別割当は2010年に検討
する旨、規定されました。                                         
 禁漁期間について、はえ縄操業は、現行では6月1日〜12月31日
(ただし西経10度以西、北緯42度以北の海域を除く)と規定されてい
ますが、今回の決定により、現行の禁漁に加え、西経10度以西、北緯
42度以北の海域について2月1日〜7月31日の禁漁期間が設定されました。
一方、まき網操業については、現行の7月1日〜12月31日を拡大し、
6月15日〜4月15日とされました。
 更に、まき網操業・蓄養事業の管理の強化として、まき網漁船及び
蓄養施設を対象とするICCATオブザーバー制度の創設が決定され
ました。また、クロマグロの生け簀への移し替えに際して、水中ビデ
オカメラによる記録とモニタリングが義務づけられました。

2.西大西洋クロマグロの保存管理措置
 2010年までの漁獲可能量(TAC)及び国別割当量が決定されました。
2008年のTAC2,100トン(日本の割当量380トン)に対し、2009年
1,900トン(330トン)、2010年1800トン(311トン)となりました。

3.遵守委員会中間会合の開催
 2009年3月に遵守委員会中間会合を開催し、大西洋クロマグロ漁業・
蓄養業に関係する加盟国について、各国の関係規制措置の遵守状況を
評価し、不適切と判断された場合は漁獲割当の一時凍結や削減、取引
禁止などの措置を講じることとされました。

4.2008年6月に運用が開始されたクロマグロ漁獲証明書制度について、
EC加盟国間であっても同制度が適用されることを確認する等、実施
上の問題点の改善が行われました。

5.今後の予定
 次回年次会合は、2009年11月14日から22日までの期間、ブラジルで
開催されることとなりました。

                      
                       水産庁国際課
                   
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                 (社)農林放送事業団
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                    漁船保険中央会
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